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コンドーム購入の世代別・男女比率研究

坂口孝則コメンテーター。調達コンサル、サプライチェーン講師、講演家
コンドームは男女のどちらが購入するのか(写真:イメージマート)

コンドームは男女のどちらが購入するのか--。こういう学術的な関心を私はもってきた。おかしな意味ではなく、純粋な国民の消費行動の観点からきわめて大きなテーマだと私は思う。

そこで全国のドラッグストアのPOS(Point of sale system)データを見てみた。これは販売時点情報管理とも言われるものだ。つまり、どこで何個売れたかがわかる。

そこでコンドームを中心とした避妊具の売上を2022年について計測した。さらにPOSデータでは男女の比率と年代がわかる。

年代はたとえばコンビニのように「見た目」で予想している場合がある。また、小売店のポイントカードのように生年月日データを収集している場合もある。つまりおおむね正しいと思っていいだろう。

*もちろん年代を間違えたり、虚偽の登録を完全には払拭できない。ただし多くは正しい年齢を記載しているだろうし、20代を40代に間違えることはあっても、60代に間違えることはさほどないと思われる。

そこでグラフを見てみよう。

2022年全国のドラッグストアPOSデータより著者作成。コンドームをはじめとする避妊具で計測
2022年全国のドラッグストアPOSデータより著者作成。コンドームをはじめとする避妊具で計測

上記のグラフは次のとおりだ。

全国/男/女

10代/64%/36%

20代/54%/46%

30代/56%/44%

40代/61%/39%

50代/72%/28%

60代/73%/27%

70代/63%/37%

80代/58%/42%

90代/44%/56%

なお、70代、80代、90代の男女も避妊具を買っているのはちょっとした驚きだった。もちろんこれは買ってはいけない、という意味ではない。非常にコメントしづらい。それに、子供や孫に買っているかもしれない。それはそれで文学に発展しそうな状況ではある。ただ、繰り返し、ここでは「ちょっとした驚きだった」というにとどめる。

ところで話を戻す。

上記のグラフを見てみよう。

●10代は圧倒的に男性が購入比率が多い

●20代は下がるが、20代から60代まで男性の購入比率が圧倒的だが、男性は60代にピークを迎える

●その後は下がり続け、90代に男女が逆転する

(なお統計的には90代は無視してもよいと思われる)

ところで私は勝手に20代でも30代でも、コンドームは男性が購入するものだと思っていたが違ったようだ。

以上、コンドームの消費文化論をお伝えした。

コメンテーター。調達コンサル、サプライチェーン講師、講演家

テレビ・ラジオコメンテーター(レギュラーは日テレ「スッキリ!!」等)。大学卒業後、電機メーカー、自動車メーカーで調達・購買業務、原価企画に従事。その後、コンサルタントとしてサプライチェーン革新や小売業改革などに携わる。現在は未来調達研究所株式会社取締役。調達・購買業務コンサルタント、サプライチェーン学講師、講演家。製品原価・コスト分野の専門家。「ほんとうの調達・購買・資材理論」主宰。『調達・購買の教科書』(日刊工業新聞社)、『調達力・購買力の基礎を身につける本』(日刊工業新聞社)、『牛丼一杯の儲けは9円』(幻冬舎新書)、『モチベーションで仕事はできない』(ベスト新書)など著書27作

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