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【驚き】2025年、各社の福袋の特徴とは?

坂口孝則コメンテーター。調達コンサル、サプライチェーン講師、講演家
(写真:イメージマート)

2025年の福袋は、昨今のトレンドや社会情勢を反映し、消費者のニーズにしっかりと応えた内容が増えているみたいです! メディアからの取材も増えています。それぞれの特徴を、ざっくり説明していきますね。

ちょっと重複するかもしれませんが、テーマに沿って書きます。

多様なスタイルで選べる福袋】

まず、今年の福袋の大きな特徴として、いろんなスタイルが選べることが挙げられますね。ナノユニバースの福袋なんかも、「クラシック」「カジュアル」「トレンド重視」なんて3パターン用意されているそうで、今までに比べて消費者の好みに合わせた自由度が増したんじゃないでしょうか。

サプライズ感を求める福袋の醍醐味はありつつも、自分に合うスタイルを選べるのは新鮮ですよね。

サステナビリティへの取り組み】

ちょっと飽きてきた感すらあるサステナです。サステナビリティを意識した福袋も、今年は特に多いようです。

リサイクル素材のファッションアイテムや、エコな生産プロセスで作られたアイテムが揃っている福袋が登場しているのは、やっぱり嬉しいもの。特に、売上の一部が環境保護団体へ寄付される福袋もあって、ただ買うだけでなく社会貢献できるのがいいですね。

こういった工夫は、環境に敏感な層に受け入れられやすいのではないかと感じます。日本ではまだまだでしょうか……。

デジタル要素の統合】

今年はデジタル要素が多くの福袋に取り入れられているのも興味深いですよね。例えば、QRコードからスタイリングアドバイスが受けられたり、バーチャルで試着できたりと、便利さが進化しているなあと感じます。

オンライン予約や一部の中身が事前にわかる福袋も増えて、購入後もオンラインで楽しめる体験がついてくるのが新しいところ。こうしたデジタルの取り入れ方も、福袋が時代に合わせて変わってきている証拠かもしれませんね。

干支「巳」にちなんだアイテムの充実】

まあネタではありますが(笑)。2025年は巳年なので、ヘビをテーマにしたアイテムがたくさん入っている福袋も目に付きますね。

例えば、ヘビのイラスト入りのクッキーやぬいぐるみ、家族向けのボードゲームなんかも入っていて、家庭でみんなで楽しめる内容が多いんじゃないかと感じます。

また、ペット用のおもちゃやおやつが含まれた福袋もあるので、ヘビの飼い主さんとヘビ(ちゃん)で新年を祝うのにぴったり。こうした干支にちなんだアイテムって、年ごとに限定感があってワクワクしますよね。

生活に寄り添う「お得な福袋」】

物価が上がる中で、家計に優しい福袋が今年はとくに注目を集めているようです。食品や日用品の詰め合わせ福袋は、節約志向の消費者にとって嬉しい内容じゃないかな。

長期保存可能な食品やエコ家電がセットになっていたりして、日常的なコスト削減にも役立つのがありがたいですね。

飲食チェーンの福袋も人気で、購入価格以上のクーポンが含まれていたりするのもお得感があっていい感じ。こういう生活に根ざした福袋が増えるのも、今の時代ならではじゃないかと思います。

もともと福袋は昭和では「お買い得!」、平成では「こんなものまで入っている、という驚き」、令和では「多様性」と進化しました。それがお買い得に回帰しているのは感慨深いですね。

イベント型の「体験福袋」】

体験型の福袋も今年は多彩ですね。有名百貨店の福袋は面白いですね。

物の所有だけじゃなく、レストランでのディナー体験やクルーズ船での旅行やオペラなどの鑑賞なんかもセットになった福袋があって、ちょっと新しい形だなあと感じます。

きわめつけはパリ五輪で活躍したアスリートから指導を受けるというもの。これが福袋といっていいかはわかりませんが。またさまざまな経験、体感系が出ているのは特徴的ですね。

コロナ禍以降、体験の価値が再評価されている中で、こうした体験型福袋が登場するのも納得。新年の思い出をつくるにはぴったりで、贅沢な気分を味わえそうじゃないですか?

世相を反映した福袋の増加】

最後に、今の世相や時代背景を反映した福袋も増えています。サステナビリティへの意識が高まる中、エコに配慮した製品や、社会貢献に役立つアイテムを詰め込んだ福袋なんかも登場しています。企業がこの時代の流れに沿ったメッセージを福袋に込めることで、消費者にも共感が生まれやすいんじゃないでしょうか。年々、福袋はただの「お得セット」を超えた存在になりつつあるように思いますね……。

2025年の福袋は、環境問題やデジタル化、体験重視の流れを受け、消費者の多様なニーズに応える内容が揃っています。従来の「お得感」もありながら、サステナブルな選択や限定的な体験ができるのも魅力で、これからもますます進化していくのではないかと思うんですよね。

<参考>

https://ameblo.jp/aaaaaaaaaa98765/entry-12868700757.html

https://www.deandeluca.co.jp/contents/special/detail/24_047

https://koepuri.jp/thirty-one-lucky-bag/

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000700.000080271.html

https://mainichi.jp/articles/20241022/pr1/00m/020/169000c

https://www.nikkan.co.jp/articles/view/00697388

コメンテーター。調達コンサル、サプライチェーン講師、講演家

テレビ・ラジオコメンテーター(レギュラーは日テレ「スッキリ!!」等)。大学卒業後、電機メーカー、自動車メーカーで調達・購買業務、原価企画に従事。その後、コンサルタントとしてサプライチェーン革新や小売業改革などに携わる。現在は未来調達研究所株式会社取締役。調達・購買業務コンサルタント、サプライチェーン学講師、講演家。製品原価・コスト分野の専門家。「ほんとうの調達・購買・資材理論」主宰。『調達・購買の教科書』(日刊工業新聞社)、『調達力・購買力の基礎を身につける本』(日刊工業新聞社)、『牛丼一杯の儲けは9円』(幻冬舎新書)、『モチベーションで仕事はできない』(ベスト新書)など著書27作

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