【秋のマラソン大会の1週間前に読んで欲しい】秋の大会は、まだまだ暑い!その理由と、準備して欲しい事
もうすぐマラソン大会を迎えるのに、いつまで暑さが続くのか?そう思いながら、最近までランニングを続けてきたランナーは多いと思います。ですがようやく、気温も下がって走りやすくなってきました。「これで大会は存分に走れる!」そう意気込んではいませんでしょうか。ですが、まだまだ暑さ対策が必要なんです。理由を示していきましょう。
マラソンを走るのに、最適な気温は?
2021年のギリシャからの文献で、1936~2019 年の間に42か国で開催された1258レースの上位者7867人のタイムと、最寄りの気象観測所からの気象データを調べています。そして気象による大会記録と記録の差、つまりはパフォーマンスの低下率を計算して分析しています。
5000や10000メートルと違って、フルマラソンは気温が低めの5~17度が適温のようです。速いランナーの方が適温が低く、また暑さ寒さへの耐性によっても異なるのですが、今の気温はほとんどのランナーにとって暑いのです。
ですが多くのマラソン大会が開催されるもう少し先の、10月末から11月初めの気温はどうなのでしょうか。気象庁のデータから、昨年の10月25日から31日の東京都千代田区の気温をグラフにしました。
2023年10月25日から31日の東京都千代田区の気温
東京都千代田区は、多くのランナーが練習する皇居がある地域です。我々市民ランナーが練習するのは早朝か夜だと思います。早朝はだいぶ温度が下がりました。夜はまだまだ気温が高めですが、日差しがないのでそんなに暑くは感じないと思います。ですが大会の開催時間である昼前後の気温は、だいぶ高くなっています。
練習時間の気温が下がり、暑熱馴化が失われたところで暑い大会を迎える。そのために実力が発揮できないランナーも多いのです。
ここ最近の10月末~11月初めに開催されるフルマラソンの気温は?
では実際に、大会の気温をみてみましょう。大会のホームページか、東北・みやぎ復興マラソンは気象庁からデータを入手しています。無印はレース中の最高気温、※印はスタート時、★印は気象庁から情報を得たものです。
スタート時はマラソンを走るのに快適な温度であるものの、レース中は気温が上昇して暑くなっている事が分かります。特に一番の頑張りどころの中終盤に気温が上がるので、暑さ対策が必須なわけです。
秋の大会をしっかり走るために
ではどうしたらよいのでしょうか。実は失われた暑熱馴化は、1週間程度の比較的短期間に取り戻せると言われています。
1週間と言えば、大会に向けて練習量を減らす時期です。仕事の昼休みの暑い時間に走ったり、1枚多く着て汗をかきながら走ってはどうでしょうか。また、練習のあとに風呂やサウナでしっかり汗を流すのも、暑熱馴化になると言われています。
秋のマラソンは、まだまだ残暑との戦いです。早朝や夜間はだいぶ走りやすくなりましたが、対策を忘れないで下さい。