東京地方の木枯らし1号、週末がラストチャンスか
東京は未だ木枯らし1号の発表なし
東京はきのう11月22日(月)現在、まだ木枯らし1号の発表がありません。
東京地方における木枯らし1号は、下記を基準として発表されます。
(1951年以降)
①期間は10月半ばから11月末
②西高東低の冬型で季節風が吹く
③風向が西北西から北
④最大風速(平均風速の最大)はおおむね8メートル以上
今年は10月以降、何度か吹くチャンスはありましたが、いずれも風速が足りなかったり、風向が合わなかったりで、吹かぬまま、現在に至っている状況です。
今後の気圧配置の予想から、今週末の27日(土)夜から28日(日)午前中にかけてがラストチャンスになるとみられ、もしここで吹かなければ、12月に入ってしまうため、今年の木枯らし1号は発表なしということになりそうです。
ちなみに、過去最も遅かった木枯らし1号は、1969年と1981年の11月28日で、もし今週末の28日(日)に吹けば、過去最も遅い記録に並びます。また発表されなかった年は6度あり、2019年、2018年、1979年、1977年、1962年、1959年となっています。
木枯らし1号のチャンスは3回あった
東京地方での木枯らし1号のチャンスはこれまで3回ありました。
まず1回目が10月20日です。
上空に寒気を伴った低気圧が北日本を通過するとともに冬型の気圧配置が強まり、東京都心でも北風が強まりましたが、最大風速は北西の風7.0メートル止まりとなりました。
そして2回目が10月23日です。
典型的な西高東低の冬型の気圧配置となり、近畿地方では木枯らし1号の発表がありました。東京都心でも北風が強まりましたが、最大風速は7.3メートル止まりで、基準にはわずかに到達しませんでした。
さらに3回目が11月10日です。
この時は日本の北側で低気圧が発達する変則的な冬型で、全国的に風が強まり、東京都心でも最大風速9.0メートルと風の強さは基準を満たしたのですが、その風向が南南西ということで木枯らし1号の発表には至りませんでした。
今回も変則的な冬型で東京は南西風
そしてきょう11月23日(火)も冬型の気圧配置が強まり、西回りで強い寒気が流れ込んできます。
ただこのパターンは前回11月10日と同様で、日本の北側に低気圧が位置するため、風は強まるものの、東京で吹く風は南西風と予想されるため、これではいくら風が強まっても風向の基準にはあてはまらないことになります。
週末がラストチャンス
東京地方で木枯らし1号が吹くラストチャンスとなりそうな気圧配置となるのが、週末です。
いったん緩んだ冬型の気圧配置が27日(土)夜からやや強まりだし、28日(日)午前中にかけて、低気圧が日本の東へ抜け、朝鮮半島付近から高気圧が張り出すため、東京都心では北西の風が強まる冬型となります。
ただ風向の条件は満たすものの、最大風速が8メートル程度に達するかはとても微妙で、もしここで基準に到達しなければ、今年の木枯らし1号の発表はないものと思われます。
またこれまで上空の寒気は西回り(西日本回り)で流れ込んできたため、関東地方を上滑りすることが多かったのですが、週末は上空の風向きも北西風となるため、関東地方にもストレートに流れ込んできそうです。
上空1500メートル付近の気温は、関東付近で平年より6度以上も低い-6度近い真冬並みの強さとなることが予想されており、もし木枯らし1号が吹かなくても、今週末は、東京でも、ぐっと冬に向かって寒さが強まることになりそうです。