東京は再び木枯らし1号の可能性 本州の山では積雪に注意
西高東低の冬型に
きのう22日(金)は南海上を進む低気圧に加え、上空の寒気や北風の影響もあって、関東地方では冷たい雨が降り続き、日中は師走並みの寒さとなりました。
特に東京都心では日中の気温がずっと11度前後で推移し、午後0時32分には10.3度まで下がるなど、昼前後の気温としては12月下旬並みのクリスマス頃の寒さとなりました。
10月下旬に冷たい雨が降り、最高気温が15度に届かないことは時々ありますが、さすがに10度そこそこまで下がり、年末の寒さとなるのは滅多にあることではありません。
ところできょう23日(土)は、冷たい雨をもたらした低気圧が東へ抜け、日本付近は一時的に西高東低の冬型の気圧配置となるため、全国的にまだ低温傾向が続き、北寄りの風が強めに吹くでしょう。
3日前の20日(水)にも一時的に冬型となり、全国的に北風が強めに吹いたため、東京では21年ぶりに早い木枯らし1号の可能性がありましたが、最大風速(平均風速の最大)は7.0メートル止まりで、基準となるおおむね8メートル以上には達しなかったため、見送りとなりました。
きょうはどうでしょうか?
タイトル画像の平均風速に注目すると、東京ではきょう午後3時に約10メートルの北寄りの風が予想されています。予想通りならば、間違いなく木枯らし1号ですが、3日前にも同じくらいの北風が予想されていたものの、結果は7.0メートル止まりでしたので、きょうも可能性としては五分五分ということになるでしょうか。
東京の時系列予報
気象庁が発表している東京の時系列予報によると、きょう23日(土)は天気が回復し、日中の気温は寒かったきのう22日(金)より10度近くも上昇し、20度くらいまで上がるため、厳しい寒さは解消するでしょう。
そして注目はやはり、風の強さです。
東京地方における木枯らし1号は、下記を基本として発表されます。
①期間は10月半ばから11月末
②西高東低の冬型で季節風が吹く
③風向が西北西から北
④最大風速(平均風速の最大)はおおむね8メートル以上
①②③はいずれも完全に条件を満たしますので、あとは④の最大風速がどうなるかということになります。上記の予想では東京の最大風速は黄色い10メートル以上と予想されていますが、これは東京地方における代表的な風向や風速を表しています。
つまり、データの元となる東京都心(北の丸)の風を予想しているのではなく、あくまでも東京地方での代表的なものですから、東京湾周辺などがメインとなるかもしれないということです。
実際3日前も同じような予想で東京都心の最大風速は7.0メートル止まりでしたが、羽田空港では12メートル~13メートル程度の最大風速を観測していました。
今回も東京都心では7メートル~8メートル程度の計算となっていますので、やはり可能性としては五分五分程度かと思われます。
ちなみに東京地方の木枯らし1号の平均は、おおむね11月7日頃の立冬のあたりですから、もし吹けば2000年10月18日以来21年ぶりの早い木枯らし1号となり、平均よりも2週間程度早いことになります。
山や峠は積雪に注意
今週は北海道から初雪の便りがあった他、本州の高い山でも雪が降り、多くの所から初冠雪の便りもありました。おととい21日(木)には青森県酸ヶ湯で10センチの積雪を観測しています。
きょうも冬型となり、上空に寒気が流れ込むため、本州の標高の高い所ではみぞれや雪となる所があるでしょう。
特に上空の風向きなどの予想から、今回は群馬県の北部山沿いの標高1000メートル以上の地域で積雪となる可能性があり、地元の気象台から、積雪や路面の凍結による交通障害などに注意するよう呼びかけられています。