バルミューダ社の特許資産について調べてみた
新興家電メーカーのバルミューダが独自スマホBALMUDA Phoneを発売したことが話題になっています(参照記事)。スマホそのものについてのレビューは専門の方にお任せしますが、この記事中に「コーティング技術についてはバルミューダが特許を出願しているという」との記載があるので、同社の特許資産について調べてみました。
コーティング技術についてはさすがに出願公開(出願から1.5年後)前のようですが、公開されているものだけでも、今までに合計36件の特許出願が行われており、うち21件が特許化されています。ほぼすべての出願において、同社社長の寺尾玄氏が発明者(あるいは共同発明者)としてクレジットされています。特許の内容は扇風機(サーキュレーター)や空気清浄機、それらに使用される軸流モーター、オーブントースター等の調理家電等、同社の主力製品に関するものです。
なお、特許調査会社による特許価値評価においても、バルミューダ社は調理器具や空調・家電分野で7位にランクされているようです(参照記事)。雰囲気だけではなく、しっかりとした技術の裏付けのある会社であるということがわかります。
なお、バルミューダ社は意匠登録も35件行っています。その多く(全部ではないですが)において寺尾玄社長が創作者になっています。なお、昨年の8月に出願された2件が秘密意匠となっています。秘密意匠とは登録日から最大3年間、登録意匠の内容を秘密にできる制度です。この2件が今回のBALMUDA Phoneのデザインなのかもしれませんが現時点では何とも言えません。
ここでは、同社が最初に取得した特許の1つである「軸流ファン」(特許5916319号)について見て行きましょう。いくつかのファミリー特許がありますが、おそらく、おそらくこの特許が一番範囲が広いのではないかと思います。
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