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作品賞からあのレオの受賞作まで!4月にオススメの「絶対に面白い映画」【その2・オスカー受賞作編】

渥美志保映画ライター
オスカー作品賞受賞『スポットライト 世紀のスクープ』も今月公開です!

オスカーに絡んだ作品が続々公開される4月はなんだか豊作で、勢い余って7本の映画をピックアップしてみました。下旬公開の4作品をご紹介する今回は、オスカー作品賞や、あのレオナルド・ディカプリオの主演作を中心にした【オスカー受賞作編】。

ちなみに上旬公開は【女子の人生編】として3本をご紹介していますので、こちらも併せてごらんくださいませ!ということで、【オスカー受賞作編】を行ってみましょう。

『スポットライト 世紀のスクープ』

マーク・ラファロは主演男優賞、レイチェル・マクアダムスは主演女優賞に、それぞれのミネート。
マーク・ラファロは主演男優賞、レイチェル・マクアダムスは主演女優賞に、それぞれのミネート。

新任でよそ者の編集局長バロンの指示で、ある神父による児童虐待疑惑を追うことになった特集記事担当「スポットライト」チーム。だが教会を中心とした地域社会によって取材はことごとく阻まれ……。2002年にボストン・グローブ紙がスクープした、カトリック教会による集団児童虐待の実態、その取材の裏側を描く社会派ドラマは、アメリカではすごく知られた事件のようですが、にわかには信じがたい事件にすごく驚かされます。感情をあおらない演出も知的でリアル、アメリカのジャーナリストってかっこいいなあと思うに違いありません。オスカーでは作品賞と脚本賞を受賞し、主要6部門にノミネートされた作品。

『スポットライト 世紀のスクープ』

4月15日(金)公開

公式サイト

『レヴェナント 蘇りし者』

前編泥まみれのレオ、この写真はかなりキレイな方
前編泥まみれのレオ、この写真はかなりキレイな方

19世紀開拓時代のアメリカ西部を舞台に、仲間に裏切りによって息子を殺され、自身も瀕死の重傷を負ったまま荒野に置き去りにされた男が、復讐への執念を胸に生き抜いた壮絶なサバイバルの旅を描く。何もかもかなぐり捨てた泥まみれの熱演で、主演のレオナルド・ディカプリオは初オスカーを獲得。去年、今年のオスカーで監督賞、撮影賞を獲得した監督アレハンドト・ゴンザレス・イニャリトウ&撮影エマニュエル・ルベツキのコンビによる、すべて自然光で撮影した大自然の映像が圧倒的!

「レヴェナント 蘇りし者」

4月22日(金)公開

公式サイト

『花、香る歌』

『建築学概論』のヒロインでもおなじみ、Miss-Aのスジ。かわいい~。
『建築学概論』のヒロインでもおなじみ、Miss-Aのスジ。かわいい~。

歌とセリフと身振りで物語を演じる朝鮮の伝統芸能「パンソリ」。その不遇なヒロインに自らを重ねた天涯孤独の少女チェソンは、女性には禁じられている唄い手になることを決意。大家シン・ジェヒョの私塾を覗き見て学び、その情熱と実力で弟子入りするが……。身分ゆえに立身出世が叶わなかったジェヒョと、女だから唄い手になれないチェソン、その師弟愛を越えた深い愛情ゆえに引き寄せてしまう悲劇を、本当に花が散っていくような繊細さで、美しく切なく描いています。韓国ドラマのヒロインとして大人気の、アイドルグループ「Miss-A」のスジが演じる一途なヒロインが、可愛いくて可哀想ですごく魅力的。イケメン、キム・ナムギルのこれ以上ない悪役ぶりも必見!

『花、香る歌』

4月23日(土)公開

公式サイト

『モヒカン故郷に帰る』

沖田監督の映画は、いつもキャスティングが最高です。
沖田監督の映画は、いつもキャスティングが最高です。

モヒカン頭の売れないバンドマン永吉は、恋人・由佳の妊娠を機に瀬戸内海の実家に7年ぶりに帰省する。だが中途半端な永吉をどやしながら内心喜ぶ父・治が、末期がんであることが発覚。しばらく島で暮らすことを決めた永吉は、父の望みをひとつひとつ叶えてゆくことに。「矢沢は広島の義務教育」と言い切り、ブラスバンドに矢沢永吉の曲を強要する父・修のキャラクターが最高。松田龍平演じる愛すべきダメ男の精一杯の親孝行に笑わされ、泣かされる。『南極料理人』の沖田修一監督のゆる~い笑いと島ののんびりした空気に心癒される作品。

『モヒカン故郷に帰る』

4月23日(土)全国公開

公式サイト

上旬公開の【女子の人生編】はこちら!

Photo by Kerry Hayes (C) 2015 SPOTLIGHT FILM, LLC

(C)2016 Twentieth Century Fox

(C)2015 CJ E&M CORPORATION, ALL RIGHTS RESERVED

(C)2016「モヒカン故郷に帰る」製作委員会

映画ライター

TVドラマ脚本家を経てライターへ。映画、ドラマ、書籍を中心にカルチャー、社会全般のインタビュー、ライティング、コラムなどを手がける。mi-molle、ELLE Japon、Ginger、コスモポリタン日本版、現代ビジネス、デイリー新潮、女性の広場など、紙媒体、web媒体に幅広く執筆。特に韓国の映画、ドラマに多く取材し、釜山国際映画祭には20年以上足を運ぶ。韓国ドラマのポッドキャスト『ハマる韓ドラ』、著書に『大人もハマる韓国ドラマ 推しの50本』。お仕事の依頼は、フェイスブックまでご連絡下さい。

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