関西から受け継がれる名店

福岡県糟屋郡粕屋町の福岡篠栗線の道路沿いに一つの名店があります。「天天，有」と間にカンマが入りますが、そのまま「てんてんゆう」と読むようです。通りを挟んで目の前には、あの一九ラーメン粕屋店があり、古の空気が漂う名店が並ぶレアな場所でもあります。

このお店、なんと京都の有名店「天天有」と、大阪の隠れた名店「天天，有」のご親族にあたるようですね。関西エリアで人気を博す名店の味を引継ぐお店。。名前にカンマが入るのは、大阪のお店からの流れでしょうか。

京都を発祥とすることから、鶏ガラをベースとした正油ラーメンのお店。博多ラーメンとは一線を画すラーメンです。しかしながら、この場所で30年以上も愛され続けるのは美味しいからこそでしょう。

店内に入るとテーブルとカウンター席があります。開店からあっという間に満席になる人気ぶり。2020年にリニューアルしているようで、とても綺麗です。お店前には駐車場もあるので、この辺りは車で来るのがベストですね。

ラーメン

これが、「天天，有」自慢の鶏ガラ正油ラーメン。茶褐色のスープは思わず豚骨か？と思ってしまうほど。チャーシューとシナチクがトッピングされているビジュアルは、関西の名店そのままに。一瞬、ふと博多ラーメンを思い浮かべてしまいますが、やはり別物。豚骨ではなく、鶏ガラオンリーなんです。

表面の脂感は鶏油でしょうか。とろりとしたスープは鶏の旨味がしっかりと感じられ、そこに少し甘めのカエシがまた良い味わいをだしているのです。コク深く、塩味も程よくスッキリとした味わい。

博多ラーメンの中干しと比べると少し太めの麺でしょうか。これがまたスープと良く絡み美味しい。濃厚さは感じず、さっぱりとスルスルっといただけます。

そしてこのチャーシューがまた美味いのです。柔らかく味わい良く、スープと絡めるとまた絶品。

サクッと麺を食べ終えたなら替玉です。

別皿でいただけるニラキムチ。ピリッと辛くいい味わいを出しています。これもまた、大阪「天天，有」にもあるメニュー。受け継がれた味ですね。

替玉したなら、ニラキムチも投入。このピリ辛感が味変を加え、ニラの食感もとっても美味しい。これを味わってみると、メニューにキムチラーメンやキムチトッピングもあるのですが、ぜひ食べてみたい。

飲み干せるスープとはこのことです。そして丼に描かれる店名も「天天，有」。このカンマが入る店名は大阪から受け継がれるこだわりなのでしょうね。

京都ラーメンと言えば、「天下一品」や「新福菜館」など有名店が多いですが、そこに肩を並べる「天天有」。その創業者のご兄弟さんが大阪に開いた「天天，有」。その大阪の直系とも言える粕屋町の「天天，有」。こんなところでと言ったら失礼ですが、全国に名を馳せる名店の味が味わえる。これぞ知る人ぞ知る名店ですね。

天天,有 (てんてんゆう)