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【1月17日は「新年の抱負を忘れる日」?】新年の抱負はどのくらい達成できる?そして達成するためには?

たくや/ランナー医師、ランナー、ランニングコーチ
新年の抱負や初もうで、それよりももっと大切なことがあります

新年を迎えました。新年は抱負をたて、初詣でそれを誓う。そんな方が多いと思います。海外でも「New Year's resolution」として新年に抱負をたてる習慣があります。ところでそんな新年の抱負は、どのくらい続き、どのくらい叶うのでしょうか。いくつかの調査結果をみてみましょう。

1.新年の抱負は叶うのか、新年の決意は続くのか

2007年のイギリスの研究では、3000人以上を対象として調べたところ、52%は新年の決意について成功を確信していたにも関わらず、成功したのは12%であったようです。またアメリカのテキサス州の調べでは、41%の人が新年の抱負をたてましたが、その決意を維持できたのは9%とのことでした。そしてアメリカのフォーブス・ヘルスの調査では、1年を超えて決意を維持できたのは6%との結果でした。そのような研究結果からも、新年の目標が達成、もしくは新年の決意を維持できるのは約1割前後ということになるのではないでしょうか。

そしてそのフォーブス・ヘルスの調査では、新年の決意がどのくらい続いたかも調べています。

Forbes Health/O​​ne Poll の調査「新年の抱負はどのくらいの期間続くのか」:Forbes Healthより
Forbes Health/O​​ne Poll の調査「新年の抱負はどのくらいの期間続くのか」:Forbes Healthより

結果をみると平均は3.74ケ月で、過半数が4ケ月ももちません。あまりにも早いですが、1月17日を新年の決意という呪縛から自由になる「新年の決意を忘れる日」としている情報もあります。

2.新年の目標を達成するために、新年の決意を維持するために

そんな新年の抱負を3ケ月で終わらせないようにするためにはどうしたらよいのでしょうか。様々な情報源からまとめてみます。

回避指向の目標よりも行動指向の目標

例えば「飲酒しない」「間食しない」という「しない目標」よりも、「野菜を食べる」「運動をする」というような「する目標」の方が、達成率が高くなります。

目標を細分化する

「体重を減らす」という長期の漠然とした目標よりも、「1ケ月に1kg減らす」というような期限を区切って具体的な数字を設定することで、目標を達成する可能性が高くなります。

環境を変える

場所や周囲の人などの周囲を取り巻く環境を変えると、習慣を変えやすくなります。転居や転職を機に、食事、運動、通勤、買い物などの日常習慣を改善させ、目標を達成する可能性を上げられるのです。

3.新年の抱負をもし「ランニング習慣を身に着ける」と思ったのなら、やって欲しいこと。

新年にニューイヤー駅伝や箱根駅伝を観戦して、今年は自分も走ろうと思って下さる方もおられると思います。ですが実際に、運動着を購入しても続かないかもしれません。一人で公園や河川敷を走っても、辞めてしまうかもしれません。習慣を継続するためには、行動の変容や目標設定が必要です

期間を区切って目標を

固く決意した新年の抱負も、だいたい2~3ケ月の賞味期限だと思って下さい。なので、できれば2~3ケ月おきに大会に参加してみて下さい。まだやる気のあるうちに、2月の大会と4月の大会に申し込み、2月の大会が終わったら6月の大会に申し込む。そうすれば、1年通じてランニング習慣を得られることでしょう。

環境を変える

一人でランニングを継続するよりも、早めにランニングチームや練習会に参加してみることをおすすめします。運動を習慣化したランナーと交流することで、ランニングへの意欲を保ち、新たな目標を立てやすくなります。

新年の抱負を明日の1月17日に捨てるのか、一年維持できるのか。それは決意の大きさもありますが、目標への道筋の立て方にもあります。9割は叶わないのが新年の抱負ですが、是非1割の勝者になって叶えてください。

医師、ランナー、ランニングコーチ

41歳まで某大学病院の消化器肝臓内科で勤務、現在は都内の一般病院で内科医をしています。また、中学でランニングを始めて走歴は約40年、その経験を活かしてランニングステーションでコーチもしています。総合内科専門医・消化器病専門医・肝臓専門医・抗加齢医学会専門医、JMJA公認ランニングドクター他、資格は多数。フルマラソンの完走は67回でベストタイムは2時間50分31秒(2019湘南)。ランナーからよく聞かれることやランナーに伝えたい事を、科学的なエビデンスと経験をもとに記事を書いています。

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