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【京都市】右京区 世界遺産『仁和寺』境内の「水掛地蔵(一願不動)と菅原道真の腰掛石」と「宇多天皇」♪

高津商会RICALIFE&文化芸術☆プロデューサー/ジャーナリスト(京都市)

世界遺産である『仁和寺』といえば、五重塔や御室桜は有名で観光でも人気の高いお寺です。

888年に宇多天皇により開基された真言宗御室派総本山『仁和寺』の御本尊は、阿弥陀三尊像(国宝)。皇族や貴族とのゆかりが深かったため「仁和寺御殿」といわれる御所風建築物としても知られています。

2023年は、真言宗開祖の弘法大師空海さんの1250歳の誕生年、「御影堂」でも特別法要が行われました。

「仁和寺」さんでは、「高津商会」の小道具たちが活躍する時代劇や映画、ドラマの撮影などでよくロケ地としても使われる場所です。

「仁和寺」さんに関して、過去にも多くの関連記事を掲載させてもらいましたので、よろしかったらご参照くださいませ!

その「仁和寺」境内に「菅原道真腰掛け石」というのがあるのをご存知でしょうか?

菅原道真といえば、北野天満宮の御祭神です。宇多天皇に信頼され重用され、醍醐天皇の代では右大臣にまで上り詰めました。宇多上皇は大納言に藤原時平を、権大納言に菅原道真を任命します。

宇多天皇は醍醐天皇に譲位、901年に藤原時平が醍醐天皇に「道真は謀反を企てている。」と讒言し、醍醐天皇はこれを信じて道真を大宰府に流刑としてしまいました。

「道真公は大宰府に流される途中仁和寺に立ち寄り、宇多上皇に冤罪を訴えるためそこの石に座って待っていましたが、上皇に会うことはできませんでした」と案内してくださった僧侶がお話くださいました。

903年、道真は大宰府で死亡。その後、都では疫病が流行し、天変地異が相次ぐなど道真の怨霊の仕業と言われる災難が続きます。

菅公腰掛石とは、その上に水掛地蔵さんを置くことで、道真の怨霊を呪術的に封じ込めた石なのかもしれませんね。

「水掛地蔵」さんに長いひしゃくで水を掛けると願いが1つ叶うという、一願不動のお地蔵さんが乗っているの自然石が菅公腰掛石

「水掛地蔵と菅公腰掛石」のある場所へ行くまでに「閼伽井」もありました。

僧侶に聞くと、こちらの井戸の水はもう使ってなくて、水掛地蔵さんの水を法要などで使うときがあるそうです。

『寛平御遺誡』や『北野天神縁起絵巻』、第108代後水尾天皇の宸翰(自筆)である『南無天神大自在天神』(菅原道真公の尊号)など、宇多法皇と菅原道真公にまつわる宝物がたくさん「仁和寺」にあります。(通常非公開)

宇多天皇菅原道真仁和寺、また新たな仁和寺の一面を楽しまれてみてください♪

『仁和寺』

所在地:〒616-8092  京都府京都市右京区御室大内33

電話:075-461-1155

交通:(1)京都駅 26番にて約40分(2)京阪三条駅 10番・59番にて約40分

(3)阪急大宮駅 26番にて約30分(4)阪急西院駅 26番にて約25分

LIFE&文化芸術☆プロデューサー/ジャーナリスト(京都市)

京都で生まれ育つ。世界各地を周遊、欧米中心に20年ほど滞在し京都に帰還。日本のコアな伝統文化や芸能、神社仏閣や裏歴史、催事らを国内外の旅サイト・雑誌・新聞で執筆。経験に基づく“陰謀説”の電子書籍出版あり。フォトジャーナリスト、写真映像家、音楽・イベントプロデューサー、特殊ツアープロデュース・ガイドから日本庭園庭師までマルチに活躍。日本映画の発祥時より美術に携わってきた”ジャパニーズハリウッド”京都太秦にある老舗『髙津商会』にて映画・美術装飾・アート&エンタメ、海外事業に携わりつつ伝統文化・芸能などに関わる史実や古美術らについて勉強中。『京愛』や『日本愛』を深め世界進出を夢見る毎日。

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