ふんわり軽やかな「清香室町」さんの氷室饅頭!中には金沢市の特産品をあわせたこし餡がたっぷりで大満足
7月1日は石川県金沢市にとって非常に大切な「氷室開き」という、残り半年の始まりを司る節目の日。金沢市民にとって特別な日には、市内の和菓子屋さんがその数日前から工房をフル稼働して「氷室饅頭」というお饅頭をお作りになります。
清香室町さんの氷室饅頭はややアースカラー調の温かな三色
氷室開き、という江戸時代から続く行事は、加賀藩前田家より旧暦の6月1日に江戸幕府へ氷室に保存しておいた氷や雪を届ける行事。大晦日までの半年間、夏バテしないように氷室に保存していた氷を口にすることで暑気払いをしていたようです。(勿論高貴な身分の方のみですが…)
その旅路は決してたやすいものではないことから、とある和菓子屋さんが甘いあんこを包んだお饅頭を作り持たせたことからはじまったのだとか。
金沢市を代表する和菓子屋さんの中から、今回は「清香室町」さんの「氷室饅頭」三種類をご紹介。
一般的な酒饅頭は小豆こし餡でお作りされているところが主流ではありますが、清香室町さんの氷室饅頭はなんと三種類のこし餡とバラエティ豊か!
酒種だけではなくイーストの力も借りた生地は、大ぶりでありながらもふんわりとした空気感といいますか軽やかさを、手の平にのせた瞬間に実感。パンとは異なり、若干さっくりとした感じがありつつも、空気の層ひとつひとつが一般的な酒饅頭に比べると大きいのも特徴ですね。
また、ふんわりラップをして500wで上下を返して10秒ずつ加熱。するとより一層ふわりとした生地の歯通りも優しくなり、更にイーストや酒種のもつ心地よい酸味を孕んだ発酵の香りがしたたかになって香りも味わいも奥深い味わいに。
北海道産の小豆をじっくり炊き上げたこし餡、清香室町さんの生地だからこそしっかりと支えられるような濃厚な加賀棒茶餡、そして個人的に一番お気に入りだった、地元にて創業100年以上の「ヤマト醤油味噌」さんの塩糀をあわせた塩糀入りのこし餡は生地との相性抜群!まろやかな塩気が心地よく、いくらでも食べられてしまいそう…願掛けとして召し上がるのならば、ちょっと欲張りすぎですね。
金沢市の特産品をあわせたあんこのお饅頭は、観光客のみならず地元の方々にも大変人気。SNSでもその様子を伺い知ることができました。
今回は高島屋さんの特集にて、有難いことに都内でも氷室饅頭を7月1日に購入することができました。連日早朝、もしくは夜通しお作りになってくださったお店の皆さま、お運びくださった方や販売に携わった方々へ厚くお礼申し上げます。
※尚、こちらの氷室饅頭はすでに販売を終了しております。
最後までご覧いただきありがとうございました。
<清香室町・本店>
公式サイト(外部リンク)
石川県金沢市本多町2-1-2
076-262-2556
9時~18時30分
定休日 日曜・祝日