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久保建英。右足を鍛え「両利き」のアタッカーを目指せ

杉山茂樹スポーツライター
(写真:なかしまだいすけ/アフロ)

 日本サッカー界にとって、ここ最近で一番、喜ばしいニュースは、レアル・マドリード戦で魅せた久保建英(マジョルカ)のプレーだろう。

 6月24日。ソン・モッシュで行われたこの一戦。ハイライトは後半17分に訪れた。

 相手陣内に入ったところで、ガーナ代表歴のあるMFイドリス・ババから横パスを受けた久保は、2、3歩ドリブルを交えながら、スペイン人の右ウイングバック、ポソの鼻先にパスを送ろうとした。これは帰陣した相手の左ウイング、ヴィニシウスに引っ掛けられたが、その跳ね返りが運良く久保の足元に戻ってきた。

 対応に出たのはトニー・クロース。しかし久保は身長で10センチ上回るドイツ代表MFの懐に入り込み、その動きを嘲笑うかのように遮断した。前方で構えるCBセルヒオ・ラモスと左SBのメンディを正面に見据えた久保は、怯まずドリブルで突いて出る。またぎフェイントを入れ威嚇。セルヒオ・ラモスが慌てて足を出しに来ると、左→右のダブルタッチで軽やかに抜き去り、最後の1人となったメンディに対しても、その流れで背後を取ることができた。

 右足で放ったシュートは、角度がなかったために、右サイドネットに掛かったが、スタンドに観衆がいれば、万雷の拍手に包まれていたに違いない。

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スポーツライター

スポーツライター、スタジアム評論家。静岡県出身。大学卒業後、取材活動をスタート。得意分野はサッカーで、FIFAW杯取材は、プレスパス所有者として2022年カタール大会で11回連続となる。五輪も夏冬併せ9度取材。モットーは「サッカーらしさ」の追求。著書に「ドーハ以後」(文藝春秋)、「4−2−3−1」「バルサ対マンU」(光文社)、「3−4−3」(集英社)、日本サッカー偏差値52(じっぴコンパクト新書)、「『負け』に向き合う勇気」(星海社新書)、「監督図鑑」(廣済堂出版)など。最新刊は、SOCCER GAME EVIDENCE 「36.4%のゴールはサイドから生まれる」(実業之日本社)

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