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レンジャーズのガルシアはホームの球場でホームラン・ダービー優勝の可能性あり。そうなれば史上4人目

宇根夏樹ベースボール・ライター
アドリス・ガルシア(テキサス・レンジャーズ)Jul 10, 2023(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 7月15日に行われる、今年のホームラン・ダービーには、ガナー・ヘンダーソン(ボルティモア・オリオールズ)、アレック・ボーム(フィラデルフィア・フィリーズ)、ピート・アロンゾ(ニューヨーク・メッツ)、ボビー・ウィットJr.(カンザスシティ・ロイヤルズ)、マーセル・オズーナ(アトランタ・ブレーブス)、ホゼ・ラミレス(クリーブランド・ガーディアンズ)の6人に、アドリス・ガルシア(テキサス・レンジャーズ)とテオスカー・ヘルナンデス(ロサンゼルス・ドジャース)が出場する。最後の2人は、7月10日に発表された。

 彼らのうち、アロンゾは、2019年と2021~23年に続く、5度目の出場となる。2019年と2021年は、優勝を飾った。それについては、こちらで書いた。

「球宴は4度目、ホームラン・ダービーは5度目。今回優勝なら史上最多の3度に並ぶ」

 ラミレスは、2年ぶり2度目の出場。ガルシアは、2年連続2度目。あとの5人は、初出場だ。

 今年のホームラン・ダービー(とオールスター・ゲーム)は、レンジャーズの本拠地、グローブライフ・フィールドで開催される。出場する8人のうち、ガルシアは、ホームの球場でホームラン・ダービー優勝の可能性がある。そうなれば、史上4人目。これまでの3人は、1990年のライン・サンドバーグ(シカゴ・カブス=リグリー・フィールド)、2015年のトッド・フレイジャー(シンシナティ・レッズ=グレートアメリカン・ボールパーク)2018年のブライス・ハーパー(ワシントン・ナショナルズ=ナショナルズ・パーク)だ。

 ハーパーは、翌シーズンからフィラデルフィア・フィリーズでプレーしている。ちなみに、ハーパーが2018年のホームラン・ダービーで最後に破ったのは、現チームメイトのカイル・シュワーバーだ。当時のシュワーバーは、カブスにいた。

 一方、ホームの球場で行われたオールスター・ゲームでMVPを受賞した選手も、3人いる。こちらは、1997年のサンディ・アロマーJr.(クリーブランド・インディアンズ=ジェイコブス・フィールド)、1999年のペドロ・マルティネス(ボストン・レッドソックス=フェンウェイ・パーク)、2019年のシェーン・ビーバー(インディアンズ=プログレッシブ・フィールド)がそうだ。

 ジェイコブス・フィールドとプログレッシブ・フィールドは、同じ球場。それぞれの名称は、1994~2007年と2008年以降だ。また、インディアンズは、2022年からガーディアンズとなった。ビーバーは、一度も移籍することなく、現在もガーディアンズに在籍している。

 偶然ながら、ホームの球場でホームラン・ダービー優勝が、3人ともナ・リーグの選手であるのに対し、ホームの球場でオールスター・ゲームMVPの3人は、いずれもア・リーグの選手だ。

 今のところ、ガルシアが後者となる可能性はない。2021年と昨年と違い、今年のオールスター・ゲームのメンバーには選ばれていない。ここから、出場を辞退する選手が出た場合の代替選出も、なさそうな気がする。17本塁打は少なくないものの、出塁率は.280に届かず、OPSも.700を下回っている。

 レンジャーズからは、マーカス・シミエンカービー・イェーツの2人が、どちらも選手投票により、オールスター・ゲームのメンバーに選ばれている。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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