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球宴は4度目、ホームラン・ダービーは5度目。今回優勝なら史上最多の3度に並ぶ

宇根夏樹ベースボール・ライター
ピート・アロンゾ(ニューヨーク・メッツ)Jul 12, 2021(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 今年のホームラン・ダービーは、7月15日に行われる。現時点では、8人の出場者のうち、6人が決まっている。

 ガナー・ヘンダーソン(ボルティモア・オリオールズ)、アレック・ボーム(フィラデルフィア・フィリーズ)、ピート・アロンゾ(ニューヨーク・メッツ)、ボビー・ウィットJr.(カンザスシティ・ロイヤルズ)、マーセル・オズーナ(アトランタ・ブレーブス)に、ホゼ・ラミレス(クリーブランド・ガーディアンズ)がそう。それぞれの出場回数は、多い順に、アロンゾが5度目、ラミレスが2度目、あとの4人は初めてだ。

 アロンゾは、今シーズンがメジャーリーグ6年目。メジャーデビューした2019年から、すべてのホームラン・ダービーに出場している。2020年は、新型コロナウイルスのパンデミックにより、オールスター・ゲームもホームラン・ダービーも行われなかった。

 また、アロンゾは、最初の2度、2019年と2021年のホームラン・ダービーで優勝している。今年、優勝を飾れば、史上最多タイ。1994年、1998年、1999年に優勝のケン・グリフィーJr.に並ぶ。

 優勝2度は、アロンゾの他に2人。プリンス・フィルダーが2009年と2012年、ヨエニス・セスペデスは2013年と2014年のホームラン・ダービーを制した。ちなみに、プリンスの父、セシル・フィルダーもホームラン・ダービーに出場しているが、優勝はしていない。

 一方、アロンゾがオールスター・ゲームのメンバーに選ばれたのは、今年が4度目だ。2021年は、オールスター・ゲームに選ばれることなく、ホームラン・ダービーに出場した。

 なお、各シーズンにおける、アロンゾの打数/本塁打(本数)を前半と後半に分けると、2019年が10.83打数/本(30本)と11.83打数/本(23本)、2021年が16.29打数/本(17本)と14.20打数/本(20本)、2022年が14.33打数/本(24本)と15.81打数/本(16本)、2023年は11.69打数/本(26本)と13.20打数/本(20本)だ。前半よりも後半がハイペース――ホームラン1本当たりの打数が少ない――シーズンは、2021年しかないが、あとの3シーズンも、後半に大きく落ち込んでいるわけではない。

 前半と後半のISO/OPSは、2019年が.354/1.006と.287/.863、2021年が.227/.802と.285/.921、2022年が.253/.857と.237/.887、2023年は.286/.807と.288/.837だ。

 ISOの計算式は「長打率-打率」。例えば、すべてシングル・ヒットで10打数10安打なら、「塁打÷打数」の長打率は、長打が0本にもかかわらず、10塁打÷10打数=1.000となる。それに対し、この場合のISOは、長打率1.000-打率1.000=.000だ。

 2020年は、16本塁打、13.00打数/本、ISO.260、OPS.817だった。今シーズンは、ここまでに18本のホームランを打ち、19.00打数/本、ISO.219、OPS.780を記録している。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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