博多名物やきとりの名店は前原の地で産声をあげた。いまや世界に羽ばたくソウルフードの原点がここにあり。
焼とりの八兵衛
焼き鳥王国でもある博多。その博多を代表する焼とり屋さんのひとつ「八兵衛」。今や福岡のみならず、東京や海外にも出店している有名店。
現在は福岡の中心でもある天神・博多を中心に7店舗を展開。さらには東京六本木、海外には台湾・タイ・ハワイと世界へ羽ばたく福岡のソウルフード。
その原点は、福岡県の糸島のある前原という場所にあります。もともとはこの地でお肉屋さんをやっていたそう。そして代々受け継がれる精肉屋さんの一角にオープンしたのが「焼とりの八兵衛」だそうです。
昭和58年にオープンしたという前原店。いまや焼とりの八兵衛といえばどのお店も予約必須の人気店。そのルーツを感じることができる地元民こそ知るお店。
筑前前原駅から徒歩数分。この歴史あるお店は佇みます。
木目調の風格がある店構え。その中にはモダンな空気感とお洒落な空間が広がります。カウンターの前には焼とりのネタがズラリと並びます。お肉屋さんというベースがあるので、素材は厳選されたものばかり。
まずは「豚バラ」から
博多の焼とりといえば基本は豚バラです。関東では鶏を焼くのが焼鳥、豚を焼くとやきとん、という認識が多いかもしれませんが、博多では串に刺して焼けるものはなんでも焼とり。これは特に九州の文化かもしれません。
塩で焼かれたジューシーな豚バラ、まずはここからはじまります。そして酢ダレがかかったキャベツがあるのも博多スタイルですね。
とり皮
そして博多のもう一つの焼とり名物メニューのとり皮、少し柔らかな食感を残しつつパリッと焼き上げられています。皮はやっぱりタレでいただきたい。
牛サガリ
牛も博多では焼とり。絶品の牛サガリです。お肉がとっても柔らかく、ネギにトマトも間に挟んでいます。そしてこのタレがまた美味い。創業以来継ぎ足しの秘伝のタレ。焼とり屋さんではこのタレこそ生命線ですね。
肝
肝もタレでいただきます。この秘伝のタレの味わいこそ八兵衛の真髄。そこにカラシを少しつけても美味しい。
砂ズリ
こちらも定番の砂ズリ。この塩で焼かれたものはネタの良さがあるからこそ。ずりの歯応えある食感と旨味が最高ですね。
さらなる名物メニュー
博多ではなんでも串に刺して焼くと焼とり、と先述いたしましたが、八兵衛にはまだまだ名物メニューがあります。その中でも人気メニューをいただきました。
えんどう豆の串揚げ
これはずごい。コロッケのようなビジュアルが串になっています。衣がサクッと揚がって、中にはおろし状のエンドウ豆がふんわり。あま~い味わいが最高です。
ネギ巻
たっぷりシャキシャキのネギが豚バラに巻かれたネギ巻。バラのジューシーさとネギの食感の組み合わせが美味しい。この野菜巻串もまた名物ですね。
しそ巻
こちらはレタスと豚バラの間にしそが巻かれたしそ巻。バラのジューシーさとレタスのシャキッと感がバランスよく絡む中に、しその味わいが絶妙に絡みます。これまた美味しい野菜串巻。
焼きおにぎり
そして最後の〆には焼きおにぎり。焼き鳥屋さんでは必ず食べたいメニュー。しその葉に包まれた焼きおにぎりも独特のビジュアルですね。タレの味加減もよく、それを包むしその葉がさっぱりと。〆にはバッチリですね。
ビール&ハイボール
焼鳥にはビールやハイボールもバッチリですね。お酒も豊富で、美味しい焼とりで飲むお酒は最高です。
一串入魂
まさに、一本一本に思いを込めた「一串入魂」。その信念が博多のひとつの名物となり世界へ羽ばたくソウルフードになったのだと思います。その焼とり八兵衛の原点である前原本店は、歴史と味を感じられる素敵なお店でした。
焼とりの八兵衛 前原本店
住所:福岡県糸島市前原中央3丁目20−5
営業時間:17時00分~23時00分
定休日:月曜日
駐車場:近隣有料