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ナ・リーグにも「隠れ首位打者」はいるのか。現在の打率トップは大谷翔平

宇根夏樹ベースボール・ライター
大谷翔平(ロサンゼルス・ドジャース)Jun 26, 2024(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 6月26日を終えた時点で、ア・リーグの打率トップには、.311のボビー・ウィットJr.(カンザスシティ・ロイヤルズ)が位置している。

 ただ、オールスター・ブレイクを迎える前に、トップは、違う選手になっているはずだ。スティーブン・クワン(クリーブランド・ガーディアンズ)は、今のところ、チームの試合数×3.1打席に達していないものの、打率.377を記録している。

 ここまで、クワンの打席は235。ガーディアンズは78試合を終えているので、そこに3.1を掛けると241.8となる。

 一方、ナ・リーグの打率トップは、本塁打トップと同じく、大谷翔平(ロサンゼルス・ドジャース)だ。打率.322と25本塁打を記録している。ちなみに、打率の2位と3位には、サンディエゴ・パドレスの2人、.316のジャリクソン・プロファーと.310のルイス・アライズが並んでいる。

 こちらにも、「隠れ首位打者」がいる。チームの試合数×3.1打席未満ながら、大谷を上回る打率の選手だ。クリスチャン・イェリッチ(ミルウォーキー・ブルワーズ)は、237打席に立ち、打率.325を記録している。打席の不足分は、クワンより少し多い。ブルワーズのレギュラーシーズンは、ちょうど半数の81試合が終了。81×3.1=251.1だ。

 イェリッチの打率は、大谷とほとんど変わらない。クワンと違い、チームの試合数×3.1打席に達した時、トップではなく、2位以下にランクインするかもしれない。

 それでも、イェリッチは、首位打者の有力候補の一人だろう。アライズと同じく、イェリッチも、首位打者を2度獲得している。2018年の打率.326と2019年の打率.329は、どちらもナ・リーグで最も高かった。

 なお、イェリッチについては、こちらでも書いた。

「200本塁打&200盗塁は54人目。どちらもちょうど200で揃ったのは史上初!?」

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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