防災士が伝える地震対策の新常識!命を守るセーフティゾーンの作り方と重要性
地震大国日本で生きる私たちにとって、防災対策は生命線です。しかし、従来の「机の下に隠れる」だけでは不十分かもしれません。
阪神淡路大震災では、犠牲者の8割が家具や家屋の倒壊による圧死でした。この悲劇を繰り返さないために、今注目を集めているのが「セーフティゾーン」です。
本記事では、このセーフティゾーンの安全性、効果的な作り方、そして命を守る重要性について防災士が詳しく解説します。
地震対策の新常識にて、あなたと大切な人の命を守りましょう。
セーフティゾーンとは?地震時の命綱となる安全空間
セーフティゾーンとは、家屋内で「何も倒れてこない安全な空間」のことを指します!
従来の「机の下に隠れる」方法よりも安全性が高く、圧死のリスクを大幅に軽減できる空間です。
なぜ机の下では不十分なのか?
机の下に隠れる従来の方法には、以下のようなリスクが存在します。
- 大型家具の倒壊により、机ごと押しつぶされる危険性
- 周囲に散乱した物で、脱出が困難になる可能性
- 割れた食器やガラスによる負傷のリスク
これらのリスクを考慮すると、より安全な空間の確保が不可欠です。
家具の固定だけでは不十分
家具の固定は防災の基本ですが、100%の安全性を保証するものではありません。
激しい揺れや予期せぬ状況下では、固定した家具も倒れる可能性があります。そのため、セーフティゾーンの確保が重要なのです。
セーフティゾーンの作り方:1畳ほどのスペースで命を守る
セーフティゾーンは、わずか1畳程度のスペースで十分です。この小さな空間が、地震時に命を守る砦となります。
最適な選択肢|ベッドスペースをセーフティゾーンにする
セーフティゾーンの設置場所として最適なのは、ベッドスペースです。その理由は以下の通りです。
- スペースを確保しやすい
- 就寝中の地震にも対応可能
- 壁や窓際に設置されることが多く、安全確保がしやすい
具体的な方法|ベッド周りのセーフティゾーン化
- ベッドの周囲2m以内に背の高い家具を置かない
- 天井からの落下物の危険がない場所を選ぶ
- 窓際の場合、カーテンや飛散防止フィルムで割れたガラスから身を守る
就寝中の地震にも対応!寝ている状態で安全を確保
早朝や深夜の地震では、咄嗟(とっさ)の判断や行動が難しくなります。ベッドスペースをセーフティゾーン化することで、寝ている状態でも圧死のリスクを大幅に軽減できます。
セーフティゾーンの効果を最大化する追加対策
ここからは、セーフティゾーンの効果を最大化するための、追加対策を2点お伝えしましょう。
1.家具の固定と配置の工夫
- L字金具やつっぱり棒を使用して家具を固定
- 重い物は下段に、軽い物は上段に配置
- 背の低い家具を選ぶ
2.非常用持ち出し袋の準備
セーフティゾーン付近に非常用持ち出し袋を配置し、避難時にすぐ持ち出せるようにしましょう。
玄関付近にあるクローゼットや扉付きの棚の中に、非常用持ち出し袋を置いている家庭も多いはず。
その場合だと、地震の揺れによって扉が開かなくなる可能性があります。
そのため、非常用持ち出し袋は、セーフティゾーン内に用意しておくことをおすすめします。
●セーフティゾーンで地震に備える
●セーフティゾーンは、地震時の圧死リスクを大幅に軽減する効果的な対策
●ベッドスペースをセーフティゾーン化することで、24時間の安全を確保
●1畳程度のスペースで十分、誰でも簡単に実践可能
●家具の固定や配置の工夫と組み合わせることで、さらなる安全性向上
地震大国日本に住む私たちにとって、セーフティゾーンの確保は新たな常識となるべき重要な対策です。
住宅が倒壊してしまうほどの揺れでも、セーフティゾーンがあれば助かる可能性は高くなります。今すぐご自宅のセーフティゾーン作りを始めましょう。