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カーショウは200勝まであと1勝。次の登板で到達なら何番目の速さ!?

宇根夏樹ベースボール・ライター
クレイトン・カーショウ(ロサンゼルス・ドジャース)Apr 12, 2023(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 クレイトン・カーショウ(ロサンゼルス・ドジャース)は、通算200勝まであと1勝に迫っている。4月12日にシーズン2勝目を挙げ、通算199勝に到達した。

 4月18日、カーショウは、ホームでニューヨーク・メッツに対して投げる。この試合で白星を手にすると、リリーフ3登板を含め、405登板で200勝となる。

 1901年以降、200勝に到達した投手は、101人を数える(19世紀にデビューした投手を含む)。そのうち、404登板以下で200勝は21人だ。最速(最少登板)は、クリスティ・マシューソンの335登板目。今世紀に入ってから200勝に達した投手では、4人が404登板以下。マイク・ムシーナが389登板目、ランディ・ジョンソンアンディ・ペティットCC・サバシアはいずれも401登板目だ。

 405登板で200勝なら、406登板のロイ・ハラデイを上回る。101人のなかに、200勝到達が405登板目の投手はいない。

 ちなみに、200勝以上の現役投手3人が200勝に達したのは、ジャスティン・バーランダー(現ニューヨーク・メッツ)が412登板目、マックス・シャーザー(現メッツ)が428登板目、ザック・グレインキー(現カンザスシティ・ロイヤルズ)は481登板目だ。

 おそらく、カーショウの200勝到達は、405登板目ではなくとも、410登板を超えることはないだろう。ちなみに、カーショウに次いで白星が多い現役投手、195勝のアダム・ウェインライト(セントルイス・カーディナルス)は、457試合に登板している。

 ウェインライトの場合、最初の2シーズンの計63登板は、すべてブルペンからマウンドに上がった。メジャーリーグ3年目以降に、計394登板(390先発)で193勝を記録している。

 また、カーショウは、これまでに88敗しか喫していない。200勝の時点で100敗未満は、101人5人101人中5人。79敗のホワイティ・フォード、83敗のレフティ・グローブ、84敗のペドロ・マルティネス、96敗のグローバー・アレクザンダー、97敗のホアン・マリシャルがそうだ。

 なお、200勝到達の速さと黒星の少なさは、自身の投球だけでなく、チームの強さも要因となる。カーショウは、プロ入り以来、ドジャース以外に在籍したことがない。メジャーデビューは2008年なので、今シーズンはメジャーリーグ16年目だ。2008年以降の15シーズン中、ドジャースがポストシーズン進出を逃したのは2010~12年の3シーズンだけ。負け越したシーズンは、80勝82敗の2010年しかない。

 ちなみに、101人のなかで200勝到達が最も遅かったのは、794登板目のチャーリー・ハフだ。到達時点の黒星は、208敗のボボ・ニューサムが最も多かった。ニューサム以外の100人は、200勝目を挙げた時点で190敗未満だった。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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