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山本由伸からヒットを打った21歳の外野手は、こちらも新人王の有力候補。2人揃って受賞も!?

宇根夏樹ベースボール・ライター
エバン・カーター(テキサス・レンジャーズ)Feb 28, 2024(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 2月28日、山本由伸(ロサンゼルス・ドジャース)は、エキシビション・ゲームの先発マウンドに上がった。テキサス・レンジャーズの打者6人に対して投げ、3三振を奪い、被安打は1本。あとの2人は、三塁ゴロ(併殺打)とレフト・フライに討ち取った。

 山本が唯一のヒットを打たれた相手は、21歳の外野手、エバン・カーターだ。2020年のドラフトで2巡目・全体50位指名を受け、昨年9月にメジャーデビューした。

 昨年は、マイナーリーグの108試合――AAの97試合、ルーキークラスの3試合、AAAの8試合――で打率.288と出塁率.413、13本塁打と26盗塁。メジャーリーグでは、23試合で打率.306と出塁率.413、5本塁打と3盗塁に加え、ポストシーズンの17試合で打率.300と出塁率.417、1本塁打と3盗塁を記録した。

 すでにワールドシリーズ優勝を経験しているものの、メジャーリーグ2年目となる今年も、まだルーキーだ。今年の新人王は、ナ・リーグが山本、ア・リーグはカーターとなってもおかしくない。

 カーターは、2月25日のエキシビション・ゲームで左腕に死球を受け、状態が懸念されたが、大事には至らなかった。このままいけば、レフトのレギュラーとして開幕を迎えるのは、まず間違いないだろう。

 ドジャースと違い、レンジャーズの新人王は少ない。1974年のマイク・ハーグローブと2010年のネフタリ・フェリースしかいない。ただ、今年の新人王候補は、カーターだけではない。22歳の外野手、ワイアット・ラングフォードもいる。

 ラングフォードは、昨年のドラフト全体4位だ。7月下旬にルーキークラスでプロ・デビューし、そこから、A+、AA、AAAとステップアップ。計44試合で打率.360と出塁率.480、10本塁打と12盗塁を記録した。DHとして、開幕戦でメジャーデビューする可能性も低くない。

 ドジャースの歴代新人王については、こちらで書いた。

「山本由伸が受賞すれば、ドジャースの新人王は19人目。1981年の受賞者は「新人王&サイ・ヤング賞」」

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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