湘南ベルマーレ、国内初プロサッカーのクラブトークンを発行!サポーターと一緒につくるプロジェクトも始動
「スポーツ×トークンエコノミー」がJクラブで動き出す
以前よりYahoo!記事でも何度かスポーツ×トークンエコノミーの記事を扱ってきたが、ついに国内で初めてプロサッカークラブで本格的に始動する。Jリーグ・湘南ベルマーレが、FiNANCiE(フィナンシェ)というサービスを使って、国内初のプロサッカークラブのトークン発行を実現、まったく新しいファンディングをスタートさせた。
コロナ禍において壊滅的な打撃を受けているクラブは少なくない。なかには10億円以上の損失が出たクラブもあるとされる。窮余の策としてクラウドファンディングやギフティング(投げ銭)が採用されたが、今回のクラブトークンも一助となるだろうか。
いまやFCバルセロナやユベントスでも、クラブトークンを発行
筆者のコラムで以前にもスペインの名門・FCバルセロナなどがクラブトークンを発行した記事を配信し、大きな反響を得た。発信をした後に実際にサッカークラブやサッカー以外のプロスポーツのチームから問い合わせがあった。翻って我が国は規制などもあり、この分野ではかなり遅れをとっている。大手メディアでも、この分野の海外でのユースケースやベンチャー企業をあまり扱ってきていない。そのために情報鎖国的な状態にもなっている。
ところが、いよいよ日本でもこの動きが始まり、アマチュアではなくプロチームがトークン発行に乗り出す。取り組みは極めてユニークで、サポーターと一緒につくる形でプロジェクトも同時に始動した。
サポートしているのはブロックチェーン技術を利用した新世代のクラウドファンディング2.0「FiNANCiE(フィナンシェ)」を提供する株式会社フィナンシェ(本社 東京都渋谷区、代表取締役 田中隆一)だ。サポーターと一緒につくるスペシャルデープロジェクトも企画、今回のクラブトークン発行型ファンディングを開始した。
そもそもクラブトークンとは一体何なのか!?
仕組みはFCバルセロナの事例の時もそうだったが、いたってシンプルだ。サポーターやファンからサポートしてもらったクラブトークン販売の売上が、湘南ベルマーレのクラブでの運営費用、また今回のイベントであるスペシャルデー開催のコストになる。
では、トークン購入者のリワードはどうなっているのだろうか? バルサのトークンでもそこが大きな鍵となっていた。
クラブトークンを購入したファン・サポーターは、クラブでの投票企画に参加、スペシャルデーでの特典の抽選などに応募が出来る。ちなみにスペシャルデーだがトークン販売終了した後、リーグ開幕後の平日のホームゲームにて開催を予定している。
*日程は現段階で2021年春を予定、最新の情報はHPにて掲載
コロナ禍でクラブトークンは“救世主”となり得るか
海外では、ブロックチェーン技術を活用したプロスポーツチームのクラブトークンが発行されて、新しいファンサービス・応援ツールとして現在では通常となりつつある。特にサッカーにおいてはヨーロッパのビッグクラブなどで多くのユースケースを生み出している。
プロチームにおいては今回の湘南ベルマーレとフィナンシェにおけるプロジェクトが国内初だが、最も肝心な点はトークン購入者のリワードである。この点も様々なメニューが準備されているという。ブロックチェーン技術の特徴の一つであるデータ管理能力の高さ最大限に活かし、クラブ主催の投票イベントの参加権や限定の催し物・限定グッズの応募ができるなど、今後も多くのメリットが生み出していく。
クラブトークンはコロナ禍で救世主となり得るだろうか。先行するヨーロッパのクラブに追いつき追い越すことは出来るだろうか。日本のプロスポーツクラブにおける大きな挑戦を、今後も取材していく。
(了)
※スペシャルデーとは、湘南ベルマーレのホームゲームで行われる試合を協賛し、パートナー企業の社名を冠した試合。スタジアム内外にて様々なプロモーション、ホスピタリティを湘南ベルマーレと実施するイベントである。
・ファンディング実施ページURL:https://financie.jp/users/Shonan_Bellmare/cards
・ファンディング実施期間:
2021年1月21日(木)15:00~2021年2月20日(土)23:59