コンドーム購入の世代別・男女比率実態(コロナ禍後)
コロナ禍後、コンドームは男女のどちらが購入するのでしょうか。この消費社会論のテーマに私は関心をもってきました。
私は最近『買い負ける日本』という書籍を発表したのですが、当然のように日本よりも他国の消費が旺盛だったら日本は買い負けるわけですね。では日本国内での消費分布はどうなっているのでしょうか。
コンドームというと眉をひそめる方もいるかもしれませんが、消費行動と文化論の意味からもきわめて重要なテーマでしょう。
なお、タイトルは「コンドーム購入の世代別・男女比率実態(コロナ禍後)」としました。
コロナ後、という表現に違和感を抱く方もいるでしょう。現状では感染者数の増大が起きている地域があります。ただ、あえて国民意識としては、コロナ後と感じる方も多いので、そこはご容赦ください。
私は、2023年5月8日以降で調査してみました。
対象は全国のドラッグストアのPOS(Point of sale system)データです。このPOSデータを見れば、各店舗が把握している販売個数がわかるだけではなく、各店舗が把握している消費主体の性別がわかります。
*この「性別」という言葉に反応する方もいるでしょうが、各店舗が把握する生物的(あるいは自己申告の)男女と考えてください。
もちろん、各店舗が購買者の年代を間違えたり、ポイントカードなどで消費者が虚偽の情報で登録しているかもしれません。とはいえ、ほとんどは正しい年齢(年代)でカウントしているでしょう。20代を40代に間違えることはあるかもしれませんが、60代に間違えることは多くはないでしょうしね。
そこでグラフです。
グラフの関係上、数字が読みにくいかもしれません。そこで各年代の数値を再掲しておきます。
全国/男/女
10代/61%/39%
20代/54%/46%
30代/56%/44%
40代/60%/40%
50代/72%/28%
60代/73%/27%
70代/65%/35%
80代/57%/43%
90代/42%/58%
なお、これはあくまでも男女の比率です。繰り返し「率」を示しています。しかし、70代、80代、90代の男女も購入しているとは……。どう表現すればいいでしょうか。
もちろん、これはなんとも感想を言いにくいですし、経済コラムの本原稿を超えています。もはや文学の領域でしょう。ご自身のためか、お子様か、あるいはお孫様のためか……と思いがよぎりますが、これ以上の言及は私の手に負えませんので止めます。
閑話休題。
グラフからの簡単な発見点を列記します。
・もっとも男女差があるのは、50代と60代、ならびに70代であり、男性の比率が多い(この用途は?と考えたいところですが、これまた本原稿の範囲を超えます)
・20代、30代は、おおむね10%ていどの男女差
・10代、40代は、20%ていどの男女差
私は勝手ながら、圧倒的に男性が購入するものだと思っていましたが、若い世代では「圧倒的」というほどの差異はありませんでした。
今回はあえて「コロナ後」というテーマで2023年5月以降でお伝えしました。