小麦ふすま(小麦ブラン)を介護食に取り入れて心配ごとを減らしませんか?(便通改善その3)
その2で書かせて頂いた「発酵性食物繊維(はっこうせいしょくもつせんい)」が多く含まれている食材として「小麦ブラン(小麦の外皮)」に多く含まれていると少しだけ触れました。小麦ブランとはいったいどんな食材で、介護食との相性は・・・。小麦ふすまがなぜ、便通対策に良いか、介護食に向いているかをご紹介します。介護の有無に関わらず「便通が気になる方」には必見です。
「小麦ふすま」とは、小麦の外皮で「小麦ブラン」とも言われています。小麦の粒の中でも腸内の善玉菌のエサになる発酵性食物繊維が多く含んでいるのが特徴です。スーパーや-コンビニでも販売されている「オールブラン」がその代表です。他にも全粒粉を使ったパンも同じく小麦ブランが含まれています。
「でも食物繊維ってレタスやキャベツに多いイメージなんだけど?」と思いますが発酵性食物繊維があまり含まれていません。小麦ブランや押し麦(大麦)に多く含まれています。
腸の中には体に良い働きをする多くの善玉菌が存在しています。その中の1つ酪酸菌(らくさんきん)が腸の働きをよくすることがわかっています。なので便秘対策で食べる食物繊維は、酪酸菌のエサとなる発酵性食物繊維を食べることが有効なんです。
でも「小麦の外皮って言うくらいだから硬いのでは?」と思います。市販されているオールブランは確かに「ポリポリ」と音がして、普通の食事を食べている方からすると「噛み応えも普通にある」感じです。これを介護食そのままに使うのは少し怖いですね。そこで、わが家ではオールブランの
・小麦の素材そのままの味がする
・味がないので、料理やデザートまで幅広く使える
・水分と混ざることで柔らかくなる
という特徴を利用して、一度に大量に食べようとせず、少しずつ色々なものにトッピングとして利用しています。一度に大量に食べようとすると他の料理が食べられなくなってしまうので、ここは欲張りすぎず、食事の中に少しずつ組み込んで長く続けるという方法の方が介護食には向いています。
わが家の介護メンズも、少しずつなら続けられると言って朝食のコーンスープのトッピングにクルトンの代わりに入れてポリポリ食感から柔らかくなるまでの過程を楽しんでいます。他にも小麦が原料なので、洋食には基本的に合います。スープにトッピングしたり、ポテトサラダに少々入れると食感がいつもと違って楽しいですよ。コールスローサラダにいれるとシャキシャキ感とポリポリ感で食感がいつもの食事より食べ応えがあるものになります。野菜の水分で次第に柔らかくなります。
牛乳、豆乳をかけたり、ヨーグルトと一緒に食べたり、アイスのトッピングにしています。いつもの料理に足すことで、介護食でも無理なくオールブランを食べられ、他の料理が食べられなくなるというリスクも減ります。また、食物繊維を気にした献立作りも少し軽減されるので介護食を作る側の手間も省けてとても便利です。
私は小腹が空いたときにそのままポリポリと食べています。しっかり噛むので食べ応えもあり、普段介護食を一緒に食べているので、オールブランの歯ごたえがとてもいいです!
また水にふやけて柔らかくなるので豆乳や牛乳で柔らかくして、ケーキの生地代わりにしたデザートも作れると思います。(介護食を作るのに追われてそこまでの時間がないので、時間をみつけてチャレンジしたいと思います。)
便通対策のために普段の食事に食材として足す感じで使用すると、自然と発酵性食物繊維をとる事ができます。いつも食べている介護食に少しずつ取り入れて、全体的に食べられる食事の量を減らさず、便通管理もしっかりして夏バテにも対応できる体を作っていきたいですね。そのためにはいつもの介護食で肉や魚をはじめとするたんぱく質、豆腐や卵、野菜類もバランスよく食べていきたいですね。
※オールブランの原材料は「小麦」でアレルギーの表示義務の特定原料に指定されています。アレルギーのある方は摂取には十分気をつけて医師や看護師さんにご相談ください。
※食べる方の「かむ力」「飲み込む力」には個人差があります。少しでも不安がある場合は、かかりつけの医師や歯科医、訪問看護さん、ケアマネージャーさんなど気軽にご相談してくださいね。