お散歩ライターの石井つかさです。

今日は福岡市早良区・西新の中西商店街から一本枝に入った商店街、おもしろ21通りという商店街の中にあるにある古着屋「ENISI」をご紹介します。

2009年にオープンしたENISIは、アパレル企画職の経験を持つオーナーが、自身の「好き」を形にしたお店です。若い頃から愛したアメカジスタイルへの情熱が再燃し、「カッコ良いと思えるものを届けたい」という思いから、こっそりと土日営業で始めたのが最初だそう。プレオープン当初は会社や学校にも秘密にしていたというエピソードが、どこか親近感を感じさせますね。

オーナーが大切にしているのは、古着それぞれに宿る「ストーリー」。

「ストーリーのない洋服は、ただの中古品。古着にはその背景や歴史があるんです」と語る姿から、服に対する深い愛情が伝わります。

ENISIでは、パキスタンやインドを経由したアメリカ古着、そして近年では台湾、韓国、タイなどのアジア圏からもセレクト。取り扱いアイテムの幅広さとともに、オリジナルのリメイク商品も展開しています。その一着一着が訪れる人にとって特別な物語を紡ぐきっかけとなることでしょう。

店内はオーナーのポリシー「固定観念にとらわれない」をそのまま表現したかのような、自由で温かい空間です。整然としすぎないディスプレイもまた、古着ならではの「出会い」の楽しさを引き立てます。古着好きな方はもちろん、ふらっと訪れてみた方にも、新しい自分を見つける一着に出会えるかもしれません。

西新は、昔ながらの商店街や住宅街、そして新しい文化が融合したエリア。ENISIはそんな西新の個性とリンクし、地域に根付いた存在として親しまれています。先日行われた鳥飼八幡宮の古着イベントを企画するなど、街全体の賑わいを創出しています。

「洋服を買う」以上の体験が待つENISI。西新を散策するついでに、ぜひ訪れてみてはいかがでしょうか？