暑い日の避難所で重要なものは?意外にも「ハエ取り器」|警視庁の公開情報もご紹介
暦では真夏を過ぎていますが、まだまだ猛暑が続いていますね・・
ところで、真夏など暑い日に災害が起きて避難所で過ごすとき、意外な物が必要になるのですが、何だかわかりますか?
ハンディファンやアイスリングなどの冷却グッズ、段ボールベッド・・
そうですね、これらも全て必要な物なのですが『意外』ではありませんよね。
答えは「ハエ取り器」です!「はぁ・・」と思われた方も多いでしょう。なぜ「ハエ取り器」が必要なのか、今回は詳しくお話したいと思います。
暑い日の災害は色んなモノが、すぐ腐っていく
真夏など暑い日に災害が起きてしまうと、色んなモノがすぐ腐ってしまいます。停電が長引くと冷蔵庫の中身も、ダメになってしまいますよね。
では、ダメになった中身はどうしますか?冷蔵庫から取り出し、ゴミ袋に入れて捨てるはずです。
次に溜まったゴミは、災害時にどこに捨てればよいのでしょう?ゴミ収集車が来ないなら、家の中では匂いがこもるので、やはり外ですよね。ゴミ用のボックスなどに入れておけばよいのですが、現実にはそうは行きません。
自宅に置いておくのが嫌な方も多く、ゴミステーションに捨てる方が多いのが現実です。
野良猫やカラスたちがゴミを散乱させる!
すると野良ネコやカラスなどが、ゴミ袋を破いて中身を散乱させてしまいます。
そうです、ゴミステーションでよく見る光景ですね!今は災害時なので、そうなったゴミを片付ける余裕なんてありません。ですから、至るところで同じ光景が広がっていくのです。
生ゴミが原因でハエが大量に発生してしまう
完全にアスファルトの道路上に放置されれば、真夏の暑さで干からびてしまいますが、中途半端にゴミ袋に残っていると、そこからハエが発生する結果となります。
しかも、至るところで同じ条件なので、残念ながら大量発生に繋がってしまうのです。
避難所でも炊き出し時の生ごみの処分に困る
避難所では運営マニュアルに「災害廃棄物の処理方法」などが記載されていますが、現実にはマニュアル通りにはいきません。
実際に2024年元旦に起きた能登半島地震においても、ゴミ収集車では処理できないほどの生ごみなどが、山のように積まれていました。
机上においてマニュアル化していても、実際の災害では想定外な事態に陥ることがほとんどです。
避難所の食事を作る場所は基本的に屋外
避難所で食事を作るのは、炊き出しになる場合が多いです。そしてその場所は、基本的に屋外となってしまいます。
大量に発生したハエが炊き出し場に多く集まってしまうのは、簡単にイメージできるでしょう。これは、衛生的に非常に不味い状況であると言っていいはずです。
ハエが腐敗菌を運び食中毒の危険性が高くなる!
災害時に発生するハエは、普段より腐敗菌を運んでくる確率がかなり高くなってきます。と言うことは、ハエによって腐敗菌が運ばれ、食中毒の発生率が高くなることを意味します。
停電していると電気を使えないため、強力な電気式の殺虫灯は使えません。蚊取り線香など煙式のモノは、屋外では効力が薄くなってしまいます。
では、どうすればよいかというと、次から紹介するペットボトルで作る「簡易ハエ取り器」が有効なのです。
ペットボトルで作る簡易ハエ取り器、菌も飛び散らずそのまま廃棄可能|警視庁のxでも紹介されている
そこで最も有効と言えるのが、ペットボトルを使って避難所で作れる簡易ハエ取り器の存在です。
このハエ取り器は警視庁の「x」でも紹介されているため、既にご存じの方も多いでしょう。
ハエ取り器の作り方
- 日本酒70cc・砂糖100g・酢50ccを用意
- これらをペットボトルに入れてよく混ぜる
- ペットボトルの上の方に3cm四角の穴を開ける
- ハエの多い場所に紐で吊るしておく
廃棄は、焼却することが望ましいですね。ペットボトル自体が既に菌の温床と化していますので、そのまま放置したり中身を土壌にまいたりするのは完全にNGです。
警視庁警備部災害対策課の投稿
食事前の方には申し訳ないのですが、ハエは普段でもしっかり駆除しなければなりません。食中毒防止の観点から、平常時の飲食店でも対策は義務化されているほどですからね。
ましてや、前述したとおり災害時は、通常時のゴミ収集などがないため、無法地帯と化してしまいます。
自宅避難においても「ハエが多いな」と感じたら、簡易ハエ取り器を作ると衛生上は安心です。