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コンドームをもっとも買わない地域を調べてみた

坂口孝則コメンテーター。調達コンサル、サプライチェーン講師、講演家
こんなに笑顔で持たれても困るのですが……。(ペイレスイメージズ/アフロ)

コンドームをもっとも買わない地域を調べてみました。いやらしい意味ではなく、文化として興味があるためです。

2016年1月から12月までのPOSデータが揃いました。POSデータとは、各小売店の売上点数や個数を示すものです。

もちろん、考えるに、関東の人口が多いのですから、当然、一店あたりの売上個数で調べれば関東が一位のはずです。しかし、それでは調べる意味がありません。

そこで、来店者100万人あたりの売上点数を調べました。これにも問題がないとはいいません。たとえば、同一人物がたくさん来店すると、差異が出るからです。ただ、そのような微差は無視します。来店者100万人あたりと単位を揃えたぶんマシな結果が出るからです。

さっそく結果を見てみましょう。全国のドラッグストアで「避妊用具」カテゴリを調べてみました(グラフ軸の起点が0ではないので注意してください)。

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このグラフの買物指数というのが、前述の「来店者100万人あたりの売上点数」です。

POSデータは一般公開されておらず、カスタマー・コミュニケーションズ株式会社の「TRUE DATA」によりました。2017年2月1日時点のデータに基づき、算出しています。「TRUE DATA」は、全国のドラッグストア、スーパーマーケットなどの消費者購買情報を統計化した標準データベースです。全国延べ5,000万人規模の購買情報から構成され、性別、年代情報をカバーしています。

私は九州の出身なのですが、残念(?)ながら西日本が低い値となっています。

まさか……そんなはずは……。なにか特定の時期が悪影響を及ぼしているのだ、と思い、月度の推移も調べてみました。

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これを見ると、年間を通じて、西日本の購入率が低そうです。

これにたいして、西日本は若者の比率が少ないからだとかいう意見が考えられます。しかし、人口統計を見ても、この比率ほどの差異は確認できません。

ということはなぜでしょうか。

繰り返すと、これは来店者100万人あたりの売上点数を調べていますから、西日本の人口というのは問題になりません。

文化差……というとあまりに単純です。私には、西日本は暑いから一枚でも脱ぎたい、というくらいの理由しか思いつかないのですが……。

コメンテーター。調達コンサル、サプライチェーン講師、講演家

テレビ・ラジオコメンテーター(レギュラーは日テレ「スッキリ!!」等)。大学卒業後、電機メーカー、自動車メーカーで調達・購買業務、原価企画に従事。その後、コンサルタントとしてサプライチェーン革新や小売業改革などに携わる。現在は未来調達研究所株式会社取締役。調達・購買業務コンサルタント、サプライチェーン学講師、講演家。製品原価・コスト分野の専門家。「ほんとうの調達・購買・資材理論」主宰。『調達・購買の教科書』(日刊工業新聞社)、『調達力・購買力の基礎を身につける本』(日刊工業新聞社)、『牛丼一杯の儲けは9円』(幻冬舎新書)、『モチベーションで仕事はできない』(ベスト新書)など著書27作

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