何かが地球を揺らしている…60年間未解決の「26秒脈動」の謎
どうも!宇宙ヤバイch中の人のキャベチです。
今回は「26秒ごとに地球が揺れる謎の脈動」というテーマで動画をお送りしていきます。
●微小な地震=「脈動」
日本に住む私たちには地震はありふれた現象ですが、実は「脈動」と呼ばれる、体感できないほど微弱な振動が世界のあらゆる場所で常に発生しており、実際に地震計によって観測もされています。
脈動が発生する原因は、火山活動や、波が陸地に打ち寄せることによっても発生すると考えられています。
つまり地球内部や表面上で起こる自然現象によって、地球の表層がわずかに揺らされているということです。
脈動は地球の表面や内部の活動で起こるので、逆に脈動を詳細に分析することで、地球の活動をより深く知ることにも繋がります。
そして例えば地球の気象現象や陸地に押し寄せる波など、脈動の原因となる自然現象には周期性があるため、脈動の波形にも周期性が見られることが少なくありません。
脈動は非常に微弱なので、中には原因がよくわからないものもあります。
●原因不明の「26秒脈動」
今回の動画では脈動の中でも、26~27秒というかなり一定の周期で世界中の地震計を揺らす、原因不明の脈動(以下「26秒脈動」)について解説します。
26秒脈動は世界的にも良く知られている有名な現象です。
他にも色んな原因による脈動がありますが、26秒脈動が特に注目される理由としてはまず、世界中で観測できるほど大規模な現象であるという点が挙げられます。
一般的な脈動は、一部の地域でしか観測されない場合が多いです。
さらに1960年代に最初に発見されてから今に至るまで、明確な原因が未解明であることも、26秒脈動が良く知られている原因の一つと言えます。
研究者たちは、世界中で観測された26秒脈動の到達時刻や地震波の波形を分析し、その発生源がアフリカのギニア沖の「バイト・オブ・ボニー」と呼ばれる特定の海域であると突き止めました。
26秒脈動の正確な発生メカニズムは不明ですが、主要な2つの説が提唱されています。
まず一つ目の最有力な説が、「海岸に打ち寄せる波由来説」です。
その論拠として、26秒脈動の振幅が海岸線に近い地域ほど増大すること、そして周辺地域で嵐が発生した際に脈動の振幅が増大することが挙げられます。
もう一つの説が「火山活動由来説」です。26秒脈動ほど大規模な現象ではありませんが、日本の阿蘇山も同様の周期で脈動を発生させていることが知られていることから、26秒脈動の由来が火山活動でも矛盾はしません。
ただし観測的な根拠は、最初に紹介した「陸に打ち寄せる波が由来説」よりも乏しいと言えます。
26秒脈動は最初の発見から60年が経った今でも、正確なメカニズムは不明です。
今後の研究によってその明確な原因が解明されることが期待されています。
脈動に限らず、地震波を分析することで地球内部の構造が理解できます。
最近、地球の中心部に「未知の核」が確認されて話題になりましたが、以下の動画で詳細を解説しているので併せてご覧ください。