ダメな「リーダーの条件」とはたった一つしかない
■「リーダーシップ」の定義を言語化する
「リーダーの条件とは何か?」
ある日のセミナーの後、受講していた営業部長からこのように質問された。そこで私は「リーダーの条件」というのを自分なりに考えてみた。
ただ「リーダーの条件」を考える前に、「リーダーシップ」という言葉の定義を調べておかないといけない。
リーダーシップとは、「目標達成に向けてメンバーの士気を高め、困難を乗り越えながらチームを成長させていこうとする行動や資質」のことだ。辞書などで調べるとこう書かれてある
。つまり、リーダーシップを考えるうえでは「困難を乗り越える」&「チームを成長させる」ことがキーワード、ということだ。
多くの人はここで、
・「困難を乗り越える」には、どうすればよいか?
・「チームを成長させる」には、どうすればよいか?
と頭を悩ませることだろう。それがリーダーシップを発揮する人の素養や資質になると思うからだ。
しかし今回は「リーダーの条件」を考えるわけだから、「困難を乗り越える」&「チームを成長させる」ための「前提条件」を考えなければならない。
つまりその「前提条件」とは、乗り越えなければならない「困難」があることである。乗り越えなければならない「困難」「葛藤」「不安」があるからこそ、チームはお互いに協力し、創意工夫を重ね、結果的に成長していくからだ。
■ダメな「リーダーの条件」とは?
とういことは、ダメなのはどんなリーダーなのか?
たとえば、目標設定が不明確で、チームの方向性が定まらないリーダーは、メンバーの士気を低下させ、結果として困難に立ち向かう意欲を削いでしまうだろう。
また、自らの決定に対して一貫性がなく、状況によって方針を頻繁に変更するリーダーも、チームの信頼を失い、成長の障害となる。
繰り返すが『リーダーシップとは、目標達成に向けてメンバーの士気を高め、困難を乗り越えながらチームを成長させていこうとする行動や資質』なのだ。
つまり論理的に考えると「リーダーの条件」とは、たった一つしかない。
・「高い目標」を設定できること
これだけである。
どうすれば達成するか現時点では誰もわからない目標を設定することで、「乗り越えなければならない困難」が現れ、チームは成長していく。
メンバーのチャレンジ精神を促し、過去できなかったことができるようになったという「達成感」「喜び」という報酬をメンバーに与えることができる。
「高い目標」を設定することに、多くのリーダーは不安や葛藤を覚えることだろう。しかしチームの成長のためにそれらのストレスに打ち勝つことができる人が真のリーダーだ。
ダメなリーダーは、それができない。
<参考記事>