Twitter、リツイートの仕様を急に変更 引用RTがデフォに その意外な理由
【Update】2020年12月17日、仕様が元に戻りました。詳細はこちらの記事で↓
Twitterのリツイート(RT)の仕様が10月21日朝までに変更され、「RTの仕様が急に変わった」と日本のTwitterでも話題になっています。
これまでは、リツイートボタンを押すと、すぐにリツイートされていました。
しかし、21日からは、リツイートボタンを押すとまず、コメント付きでリツイートする「引用リツイート」の画面が表示されるようになりました。
コメントを入力せずにリツイートボタンを押せば、コメントなしでリツイートできます。
つまり、コメントなしのリツイートがワンボタンでできず、一度引用リツイート画面を開いてからもう一度ボタンを押す、という2ステップに変わりました。
なぜこのような変更が加えられたのでしょうか?
仕様変更の理由は、米大統領選
その理由は、11月3日に投開票が行われる、米国の大統領選挙です。
大統領選に向け、現職のドナルド・トランプ氏と、対抗馬のジョー・バイデン氏が、激闘を繰り広げています。
インターネットも主要な“戦場”の一つ。TwitterなどSNSでは、両候補に関するさまざまな情報や憶測が流れており、その中には明らかな嘘、フェイクニュースも含まれています。
Twitterは、大統領選に関連するフェイクニュースの拡散を防ぐため、期間限定で、リツイートの仕様を変更し、引用リツイートをデフォルトにました。
リツイートのステップを、ボタン一つ押すだけ、から、ワンステップ増やすことで、反射的なリツイートを防ぎ、情報が確かなものかを一呼吸置いて考えてもらうため。この仕様変更は、米国だけでなく、日本を含む世界中に及んでいます。
選挙を目前に控え、Twitterは、投稿される情報の真偽についてより一層目を光らせています。先日は、トランプ大統領が「私は免疫を獲得し、新型コロナにかかることはないし、誰かに感染させることもない」と記載したツイートに、Twitterがラベルをつけて非表示にしました。クリックすれば元ツイートが読めますが、いいねやコメントなしのRTはできません。
参考記事:Twitter、トランプ大統領の「私はもう新型コロナにかからない」ツイートにラベル
TwitterだけでなくFacebookも、新型コロナウイルスに関するトランプ大統領の不適切な投稿をを削除しています。
参考記事:トランプ大統領の「コロナは大したことない」投稿、Facebookが削除、Twitterは非表示に
SNSが選挙の結果を揺るがすほどの影響力を持ち始めた現在。今回の仕様変更は、米大統領選に無関係な日本人にとっては、ある種“とばっちり”かもしれませんが、「RTする前に考える」習慣を付けるいい機会、とも言えそうです。