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「慌てないで、米はあります」 米農家などがXで発信 “令和の米騒動”落ち着いて対処して

岡田有花フリーランス記者
(写真:アフロ)

 都市部のスーパーを中心に、8月中旬ごろから米が品薄になっている。だが、米の産地では8月下旬ごろから、例年通りに米の収穫が始まっており、新米は豊作のようだ。

 Xでは、米農家や自治体関係アカウントなどが、収穫された今年の新米を写真とともに投稿。もうすぐ出回る新米を待ってほしいと呼び掛けている。

 例えば、千葉県多古町で米を作っている多古町議会議員の萩原宏紀氏は26日、実った稲穂や米袋の写真とともに「慌てないでください。米はあります」とXに投稿。28日朝までに200万件近く閲覧された。

 北海道の公式Xも、「北海道米の生育は今年も順調で、すでに稲刈りが始まっている地域もあります。9月中旬には美味しい新米が出回りはじめますので、いまは必要な量だけお買い求めいただきますよう、お願いいたします」と、冷静になるよう呼び掛けている。

“令和の米騒動”は超一時的か

 筆者が訪れた都内や関西の都市部のスーパーでは、8月中旬ごろから、米コーナーの棚が空になってきた。

 新米に切り替わる直前のこの時期に、南海トラフ巨大地震の注意情報が出され米を買いだめて備蓄しようとする人が増えたことなどにより、スーパーなどで米の棚が空になる事態が起きた。

 だがその後、新米の入荷などで状況はやや改善してきており、8月28日朝、都内のあるスーパーでは、新米を中心に米が並んでいた。ただ、その数は普段の2割ほど。購入は「1家族1点まで」に制限されており、価格も2割ほど高かった。米流通の混乱は、いまだ続いているようだ。

28日、都内のスーパーの掲示
28日、都内のスーパーの掲示

 9月に入ると本格的に新米の季節が始まる。米の市況を調査する民間企業の米穀データバンクによると、24年産の米(水稲)の作況指数は全国で「平年並み」の101。新米が出回れば、米不足の心配は解消しそうだ。

フリーランス記者

1978年生まれ。京都大学卒。IT系ニュースサイト記者、Webベンチャーを経て、IT・Web分野を軸に幅広く取材、執筆するフリーランス記者。著書に「ネットで人生、変わりましたか」(ソフトバンククリエイティブ)。

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