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「父は元気いっぱいだ」「最もタフな男だ」 トランプ氏の息子や娘がコメント トランプ氏暗殺未遂事件

飯塚真紀子在米ジャーナリスト
流血しながら拳を振り上げるトランプ氏の姿は、タフなファイターであることを示した。(写真:ロイター/アフロ)

 トランプ氏の息子たちや娘たちが、暗殺未遂事件について、次々とコメントを出している。

 銃撃されたトランプ氏の様子について、長男のトランプ・ジュニア氏は、フォックス・ニュース・デジタルに対し、「父と電話で話したばかりだが、元気いっぱいだ」とコメントしている。同氏はさらに「父は、過激な左派がどんな攻撃を仕掛けてきても、アメリカを救うために戦うことを決してやめないだろう」とも述べた。

次男のエリック・トランプ氏は「私が今まで会った中で最もタフな男だ」と述べたと報じられている。

 長女のイヴァンカ・トランプ氏は「父とペンシルベニア州バトラーで起きた無分別な暴力事件の犠牲者に対する皆さんの愛と祈りに感謝します。シークレット・サービスや警察官の皆さんの今日の迅速かつ断固たる行動に感謝します。私は引き続き国のために祈ります。お父さん、今日も、そしてこれからもずっと、あなたを愛しています」とXに投稿。

 次女のティファニー・トランプ氏も「父への溢れ出る愛と支援に深く感謝しています。神様、父を生かしてくださり、ありがとう。政治的暴力は決して解決にはなりません。恐れずに介入してくれたシークレット・サービスと警察官に神のご加護がありますように。犠牲者の家族のためにもお祈りください。今日、皆さんが見た通り、父はファイターです。父は皆さんと米国のために戦い続けるでしょう」とXに投稿した。

 7月15日にウィスコンシン州ミルウォーキーで開幕する共和党全国大会にトランプ氏は参加するもようで、同氏が家族たちから強い支援を受ける姿も見られるかもしれない。

暗殺未遂事件ではトランプ氏がタフなファイターであることが示され、先日の大統領候補討論会で弱々しさを見せ、その後も失言を続けて失地回復できていないバイデン氏とは、対比上、「強いトランプ氏」vs「弱いバイデン氏」という鮮明な違いが生じたのは明らかだ。

 またトランプ氏は同情票も集める可能性がある。共和党側は事件を契機にいっそう団結を強めることだろう。一方、バイデン氏に対し撤退を求める声が増えている民主党側からはさらにその声が増えて、党内での分裂が深まる可能性がある。

 「団結を強める共和党」vs「分裂へと向かう民主党」。事件がトランプ氏と共和党に利する様相を示す中、撤退しないと訴え続けているバイデン氏の今後の動向が注目される。

在米ジャーナリスト

大分県生まれ。早稲田大学卒業。出版社にて編集記者を務めた後、渡米。ロサンゼルスを拠点に、政治、経済、社会、トレンドなどをテーマに、様々なメディアに寄稿している。ノーム・チョムスキー、ロバート・シラー、ジェームズ・ワトソン、ジャレド・ダイアモンド、エズラ・ヴォーゲル、ジム・ロジャーズなど多数の知識人にインタビュー。著書に『9・11の標的をつくった男 天才と差別ー建築家ミノル・ヤマサキの生涯』(講談社刊)、『そしてぼくは銃口を向けた」』、『銃弾の向こう側』、『ある日本人ゲイの告白』(草思社刊)、訳書に『封印された「放射能」の恐怖 フクシマ事故で何人がガンになるのか』(講談社 )がある。

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