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梅雨末期の豪雨災害、過去の被災地の教訓は? #専門家のまとめ

関口威人ジャーナリスト
水害のイメージ(写真:イメージマート)

 全国各地で梅雨末期とみられる大雨が降っています。12日は松山市の市街地で土砂崩れが発生しました。

 この時期は毎年のようにどこかで水害が起こり、私も西日本豪雨の広島県や岡山県をはじめ、各地を取材で駆け回ってきました。そうした過去の被災地での教訓に学び、足元の備えを見つめ直しましょう。

ココがポイント

▼梅雨末期の水害は直後に一転猛暑に見舞われ、厳しい環境下での復旧作業に。対応は1年がかりの長丁場になることも

・「今も掃除すると泥がどんどん」 秋田豪雨1年、生活再建道半ば(毎日新聞)

▼とにかく大切なのは早めの避難。そのためにも普段から避難場所を確認して「素振り」としての訓練を

・「避難に『空振り』はない『素振り』だ」 自主防災会長が訴える「避難の大切さ」 西日本豪雨6年 広島(テレビ新広島)

▼能登半島地震でも深刻だった「トイレ問題」は水害時にも。携帯トイレやヘッドライトなどの備えがおすすめ

・豪雨や大地震・・・災害時に必ず起こる「トイレパニック」 災害直後でも“すぐ行きたくなるトイレ” 発生から6時間以内に約70%の人が トイレ使えない時どうする? 備えるべき “8つのポイント”(RCC中国放送)

▼佐賀県では自宅避難時に役立つ防災用品セットを「年会費500円」で備える活動が始まり、2年後の水害で役立ったケースも

・「水害は水が引いた後も大変」 知っておきたい被災者の経験 #災害に備える(Yahoo!ニュース オリジナル THE PAGE)

エキスパートの補足・見解

 災害はさまざまな形でやってきます。自分の身の回りはどんな地形で、どんな被害を受けやすいのかを普段からよく知って、いざというときに適切な行動が取れるように備えを進めましょう。

 一方、13日からは3連休で行楽に出掛ける方も多いかと思います。知らない土地でも災害にあう可能性はあります。移動や滞在を楽しみながら、危険な場所には近づかないこと、場合によっては早めに予定を切り上げたり、引き返したりすることも考えてください。地震と違って水害はある程度、予測できるものですから。

西日本豪雨の広島県三原市で、浸水した保育所で泥をかぶりながら残っていた七夕飾り=2018年7月15日、筆者撮影
西日本豪雨の広島県三原市で、浸水した保育所で泥をかぶりながら残っていた七夕飾り=2018年7月15日、筆者撮影

ジャーナリスト

1973年横浜市生まれ。早稲田大学大学院理工学研究科(建築学)修了。中日新聞記者を経て2008年からフリー。名古屋を拠点に地方の目線で社会問題をはじめ環境や防災、科学技術などの諸問題を追い掛ける。東日本大震災発生前後の4年間は災害救援NPOの非常勤スタッフを経験。2012年からは環境専門紙の編集長を10年間務めた。2018年に名古屋エリアのライターやカメラマン、編集者らと一般社団法人「なごやメディア研究会(nameken)」を立ち上げて代表理事に就任。

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