アベノミクスの前に日本の景気は回復していた
フーテン老人世直し録(164)
文月某日
内閣府の景気動向指数研究会は24日、2012年の景気後退を3月から11月までの8か月間と判定した。戦後2番目に短い景気後退だったという。直後の12月に安倍政権は誕生するが、それより前に日本の景気は回復に向かっていた事になる。
安倍総理は、民主党政権が悪化させた景気をアベノミクスが回復させたかのように繰り返し発言する。しかし経済指標が示しているのはそういう話ではない。
2008年のリーマンショックで世界は「百年に一度」と言われる経済不況に陥るが、日本では麻生政権末期の2009年4月から景気拡大に転じ、それは民主党政権の3年間持続した。しかし野田政権末期の2012年3月から行き過ぎた円高と欧州債務危機で再び景気は後退し、それが大震災の復興需要や個人消費の持ち直しで8か月後には回復に向かっていたのである。
この記事は有料です。
「田中良紹のフーテン老人世直し録」のバックナンバーをお申し込みください。
「田中良紹のフーテン老人世直し録」のバックナンバー 2015年7月
税込550円(記事5本)
※すでに購入済みの方はログインしてください。