悪徳業者から迎えないために…これから犬や猫をお迎えする人は必見!良いペットショップの見分け方
近年、ペットショップでの生体販売を中止することを求める声が多いですよね。一方で、保護団体から犬や猫を引き取るのにも厳しい審査がある場合が多く、ペットショップから新しい家族を迎える人は決して少なくありません。筆者が思うに、ペットショップ全てが悪いわけではなく、ここで大切なのは「悪徳ペットショップから犬や猫を買わないこと」です。今回は犬や猫などの動物をペットショップから迎える前に確認したい、良いペットショップの見分け方をご紹介します。
保護犬・保護猫はハードルが高い?
外国ではペットショップで犬や猫など動物自体を販売する“生体販売”は禁止されつつあります。日本でも「生体販売は禁止するべき」「動物を飼うなら保護団体から迎えて」という声をよく耳にしますよね。
筆者自身も、命に値段をつけることには抵抗があります。一方で「生体販売をなくして保護団体のみで」というのも言葉で言うほど簡単ではないことだと思うのです。
というのも、筆者自身もペットショップと保護団体、両方から猫を迎えた経験があります。保護団体にもよりますが動物を迎え入れるのには厳しい条件があるケースが多く、「新しい家族を迎え入れたい」「幸せにしたい」という気持ちだけではどうにもならない場合もあるのです。
- 先住犬や先住猫がいないか
- 金銭面や時間面に余裕があるか
- 20歳以下もしくは60歳以上のみの世帯ではないか
- 家族に小さな子どもはいないか
など、保護団体の多くで犬や猫のためにさまざまな条件があるのですが、条件に合わなかったり、保護団体のスタッフとの相性などで泣く泣く保護犬・保護猫を諦めてペットショップからお迎えする…という飼い主さんも珍しくはありません。
もちろん、犬や猫が幸せになるための条件ではありますが、「動物と暮らしたい」と心から望む人の願いが叶わず、家族を待っている子たちの可能性まで無くなってしまうのは悲しいですよね。
さまざまな意見があるのは承知していますが、筆者はペットショップ全てが悪いのではなく、悪徳なブリーダーやペットショップから動物を迎え入れるのを避けるべきだと思っています。
“良いペットショップの見分け方”をチェックして、悪徳ペットショップから家族を迎え入れないように気をつけましょう!
良いペットショップの見分け方1:動物取扱業責任者の掲示
まず大前提として、お店で生体販売を行う場合は事業所のある市町村に「動物取扱業」の登録申請を行わなければなりません。この動物取扱業の責任者は誰でもなれるわけではなく、資格条件や実務条件を満たしている人しか登録できないものです。
きちんと登録しているペットショップであれば、お店のわかりやすいところに登録番号や責任者名を記載した証書を掲示しているはずなので確認してみましょう。
良いペットショップの見分け方2:法律を遵守しているか
動物愛護法では犬や猫などの動物たちを守るためにさまざまなことが決まっているのですが、こうした法律にきちんと従っているかもチェックしたいポイントです。
例えば、ペットショップのような生体の展示・販売においては、展示時間が6時間を超えるごとに30分以上の休憩が必要となります。つまり、6時間以上の営業時間内に一切休み時間を設けずに、ずっと動物たちを展示して販売するのは立派な法律違反です。
他にも、子犬や子猫は生後57日以上ではないと販売してはいけない・生体の展示販売は8時〜20時の間のみ・マイクロチップは必ず装着…などが動物愛護法によって決められています。
購入を考えているペットショップがあれば、スタッフに「生体休憩は何時から?」「お店は何時までやっていますか?」など法律に絡めたことも聞いてみましょう。商品販売は20時以降まで行っているお店もありますが、法律を守っているところであれば、生体の販売が20時までということもきちんと説明してくれるはずです。
良いペットショップの見分け方3:動物の様子
ペットショップから動物を迎え入れる際には、必ず動物の様子も確認しましょう。
- うんちやおしっこで体が汚れていないか
- 目ヤニなどが多くないか
- 爪や被毛の手入れはされているか
筆者自身も現在ペットショップで働いていますが、動物に愛情をかけているスタッフであれば、動物たちが排泄物まみれだったり爪が伸びきっていたり、彼らの生活の質が下がってしまうようなことには耐えられないはず。
実際に、朝出勤するとうんちまみれになってしまっているワンちゃんはとても多いです。しかし、きちんとしたショップであれば、そうした子は必ずその日のうちにシャンプーをしますし、うんちがゆるいようであればすぐに獣医師の先生にチェックしてもらい、病気や寄生虫が出た場合は他の動物たちに感染しないようになど細心の注意を払っています。
動物たちの様子を見て明らかに不衛生な場合は、そのペットショップは動物を単なる“商品”としてみている悪徳なところかもしれません。
良いペットショップの見分け方4:スタッフに知識があるか
筆者はいくつか動物関連の資格を持ち合わせていますが、ペットショップで働くスタッフの中にはそうした資格がない人も大勢います。「資格がないのにペットショップで働いている」と聞くと不信感を抱く方もいるかもしれませんね。一方で、ペットショップで働くにあたり、法律上決まっている資格は特にありません。筆者は、ペットショップで働くスタッフは資格の有無よりも知識があるかどうかが重要だと思っています。
犬や猫、その他の小動物はお金を払えば簡単にペットショップで手に入れることができます。しかし、彼らだって私たちと同じたった一つの尊い命です。大切な命を扱い販売するのですから、ペットショップ店員はそれ相応の知識と責任感が必要な仕事だと言っても過言ではありません。
筆者の働いているペットショップにも資格のないスタッフはたくさんいます。一方で、店長が定期的にスタッフみんなに犬や猫に関することの宿題を与えるので、資格のないスタッフもみんな動物の生態や病気についてきちんと勉強しています。
飼い主さんからしても大切な家族を迎えるのですから、不明なことがあればしっかり答えてくれるスタッフがいると心強いですよね。責任感のあるスタッフであれば、例えわからないことがあったとしても、変にごまかすのではなく「確認します」「調べてみます」などと言って対応してくれるはずです。
ペットショップから動物を迎える際にはスタッフにさまざまなことを質問してみて、知識や責任感があるかどうかをチェックしてみましょう。
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