これってペットロス?確認する方法と立ち直るのに大切なこと
愛するペットが旅立つと悲しいのはもちろんですが、中には「これってペットロスなの?」と自分の今の状況がペットロスに当てはまるものなのかわからない飼い主さんも多くいます。今回は、自身もペットロスに陥った経験のあるペットロスカウンセラーが、ペットロスのチェックの仕方・立ち直るのに大切なことをご紹介します。
9割近い飼い主が経験するペットロス
犬や猫だけでなくハムスターやウサギや鳥、爬虫類などどんな種類でも、一般に“ペット”と呼ばれる彼らは、一緒に暮らしてきた人にとっては大切な家族の一員です。そのため、彼らが旅立ってしまった時の悲しみや衝撃はとても大きなもので、9割近い飼い主がペットロスに陥るとも言われています。
一方で「ペットロス」という言葉はよく聞くけれど、実際にどのようなことが起きるのかを知らない…という飼い主さんも多いかと思います。筆者も数年前に愛犬を亡くしてペットロスに陥って、初めて「これがペットロスなのか…」と思い知りました。
また、筆者はペットロスカウンセラーとして、これまでペットを亡くした多くの飼い主様とお話してきました。その中には「これがペットロスなのか、よくわからない」と話す方も大勢います。“ペットロス”になるとどのようなことが起きるのか、詳しくお話します。
ペットロスか確認してみよう!
一言に「ペットロス」と言っても、人によってさまざまな症状が起こります。まずは次のチェックリストを見て、当てはまるものがあるか確認してみましょう。
- 拒食や過食、食欲不振
- 眠れない、もしくは中途覚醒してしまう
- 無気力感や疲労感がひどい
- 仕事や家事に集中できない
- 頭痛や腹痛など身体的な不調がある
- 自律神経の乱れによる発熱
- 後悔や自責の念、罪悪感が強い
- 自分や周囲の人、獣医師などに対する強い怒りがある
- 不意に涙が出てきて止まらなくなる
- ペットの姿が見えたり鳴き声が聞こえたりしたような気になる
この中の1つでも当てはまる飼い主さんはペットロスだと言えます。ほとんどの場合はペットを亡くした直後から症状が起きるのですが、中には数ヶ月経ってから急に悲しみやつらさが現れる人もいます。
筆者自身は愛犬が旅立った数日後から、愛犬が亡くなった時間と同じ夜中の2時頃に目が覚めてそこから眠れなくなる…ということが数ヶ月間続くようになりました。拒食や過食も繰り返し、心療内科に通ったこともあります。
どのような症状がどれくらい続くかは人それぞれですが、ペットロスによって日常生活に支障をきたしてしまう飼い主さんも珍しくありません。
ペットロスは病気ではなく“自然なこと”
ペットロスに陥るととてもつらいのですが、じつはペットロス自体は病気ではありません。大切な家族を失って起こる、“ごく自然な現象”なのです。
私が飼い主さんのお話を聞いている中でも「今の自分は普通じゃない」「早くいつもの自分に戻りたい」と考える方は多くいます。しかし、それは大きな間違いです。ペットロスはその子を心から愛していたからこそ起きること。つまり、ペットロスでさまざまな症状が起きていて苦しく悲しかったとしても、それはあなたを作り上げるのに欠かせない、亡くなったペットが命をかけて教えてくれた大切な感情なのです。
筆者自身も愛犬を亡くした後はスマホで「ペットロス 克服」など片っ端から検索し、早くその状況から抜け出したいと考えていました。でも今は、無理に克服しようとするのではなく、ありのままのつらい気持ちを受け止めて認めることがペットロスから立ち直るために重要な一歩だと考えています。
つらい気持ちは外に吐き出そう!
ペットロスに陥った飼い主さんの中には「きっと理解されない」「話しても困らせてしまう」と考え、周囲の人につらい気持ちを話せずにいる人も多くいます。しかし、そうして自分の中につらい気持ちを溜め込んでしまうと、ペットロスが長期化して精神疾患につながる恐れもあるのです。
ペットロスでつらい時には、我慢せずに誰かに話を聞いてもらうのがおすすめです。友達や家族に話すのが難しいのであれば、SNSで呟いたり私のようなペットロスカウンセラーを頼るのも1つの手です。それもハードルが高いのであれば、“ペットへのお手紙”という形で、今のつらくて悲しい気持ちを外に出すのでもいいですよ。
涙が止まらないと焦ってしまいますよね。でも、どんどん溢れてくる涙はペットへの愛情そのものです。泣きたい時にはたくさん泣いて、1人でつらい気持ちを抱え込まないようにしてくださいね。
※記事内容には個人の感想や見解を含みます。
※記事に含まれる内容は執筆当時の情報であり、現在と異なる場合がありますのでご了承ください。
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