スタメンマスクを分け合ってきた捕手2人の一方をAAAに降格させ、外野手を昇格させる
9月11日、サンディエゴ・パドレスは、先発投手のマーティン・ペレスを「父親リスト」に入れ、捕手のルイス・カンプサノをAAAに降格させた。それに伴い、リリーフ投手のトム・カスグローブと外野手のブランドン・ロックリッジをAAAから呼び寄せた。
今シーズン、カンプサノは、捕手として74試合に先発出場している。パドレスは9月11日が147試合目だったので――12日はオフ――カンプサノのスタメンマスクは、その半数を占め、カイル・ヒガシオカの68試合を上回る。
ただ、6月下旬にカンプサノが故障者リストに入るまでのスタメンマスクは、カンプサノが53試合、ヒガシオカは27試合。7月上旬にカンプサノが復帰後は、21試合と33試合だ。ダルビッシュ有は、13登板中12登板でカンプサノとバッテリーを組んでいるが、直近の13登板目、9月10日はヒガシオカと組んだ。
カンプサノの出塁率は、離脱の前後とも.290に届いていない。ホームランは、5本と3本だ。昨シーズンは、49試合で出塁率.356と7本塁打を記録した。ヒガシオカの出塁率も、前半が.256、後半は.280ながら、ホームランは11本と5本を数える。
もっとも、それだけなら、降格には至らなかった気がする。カンプサノのパスボールは6、捕手出場に投手が記録したワイルド・ピッチは36だ。ヒガシオカは9と20。パスボールはヒガシオカのほうが多いが、スタットキャストのデータによると、カンプサノは、フレーミング、ブロッキング、スローイングのいずれも、両リーグの捕手のなかでワーストに近い。
9月1日にロースターが26人から28人に増えた際、パドレスは、捕手のエリーアス・ディアスをAAAから昇格させている。今シーズン、ディアスは、コロラド・ロッキーズで捕手として64試合に先発出場。先月中旬にロッキーズから解雇され、下旬にパドレスとマイナーリーグ契約を交わした。ちなみに、昨年、ディアスは初めてオールスター・ゲームに選ばれ、代打として逆転ホームランを打ち、MVPを受賞した。
今月のスタメンマスクは、ヒガシオカが5試合、カンプサノが3試合、ディアスは1試合だ。スタメンマスクを分け合っていたヒガシオカとカンプサノと違い、ヒガシオカとディアスは、レギュラーと控えになると思われる。
なお、カンプサノと入れ替わる格好で昇格したロックリッジは、今夏のトレードでニューヨーク・ヤンキースから移籍した。27歳ながら、まだメジャーデビューはしていない。今シーズンは、ヤンキースとパドレスのAAAで計104試合に出場し、打率.306と出塁率.410、2本塁打と46盗塁、OPS.807を記録している。