春の野山に芽吹くセントウソウは美味しいけれどあまり利用されない通好みのレアな野草
野草が山菜が詳しい人でもセントウソウは知る人が少ないかも知れません。
葉の外観が良く似ている毒草もあるため少し難易度の高い野草です。
今回はそんなセントウソウを採って食べてみました。
セントウソウのミニ知識
セントウソウ(仙洞草)は北海道から九州までの森林の林床や林縁部に生育する小柄なセリ科の多年草で日本の固有種です。
早春に白い小さな花を咲かせます。
個々の花は小さいが群生することが多いため、まとまって咲く白い花は早春の森林では良く目立ちます。
早春に芽吹く柔らかな地上部全体は野草として食すことが出来ます。
同じ頃に良く見る野草にヨモギがあります。
ヨモギも野草として食用になる植物ですので例え間違えて食べても問題はありません。
もうひとつ、セントウソウが生えている近くで見ることが出来きて似ている植物にケシ科ケマン属の植物があります。
このケシ科ケマン属の植物は毒草であり間違えて食べると危険です。
芽吹きの頃の葉だけのセントウソウはケシ科ケマン属の植物の葉と良く似ています。
しかし、花が咲くと花の形は下の写真のように全然違いますのでセントウソウを採って食べるなら開花期に採取するのが安全です。
セントウソウの花は小さな粒のような白い花がかたまって付きます。
一方のケシ科ケマン属の花は独特の筒状の形の花が集合体になって咲きます。
花が咲き始めたセントウソウならケシ科ケマン属の植物と間違える危険は少ないはずです。
根元付近の茎を折ると簡単に採ることが出来ます。
持ち帰ったら流水で軽く洗いましょう。
たっぷりの水に塩を少々入れて沸騰させたら、その中にセントウソウを入れて茹でます。
セントウソウを入れて湯が再沸騰したら、そのまま30秒間茹でます。
湯から上げたら直ぐに流水に入れて熱を取ります。
セントウソウはアクが殆どありませんのでアク抜きは必要ありません。
流水に入れるのは熱を取るためですので、流水に入れ過ぎると風味を損なってしまいます。
熱が取れたら水気を絞ってから食べやすい大きさに切り揃えれば出来上がりです。
知る人ぞ知る美味しい野草セントウソウのお浸しは早春のささやかなご馳走です。
今回紹介したセントウソウは、同じ場所にケシ科ケマン属などの似ている毒草が生えている事もあります。
そんな意味から野草として食べるにはやや難易度が高い植物です。
他の野草や山菜でも言えることですが、野生のものを食べる時はそれなりの知識と経験が必要になります。
そして何より食べる時は自己責任でお願いします。
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