東京・大阪の中心地並みに高い!とされてきた京都のマンション価格に意外な事実
京都市内でも中心部に位置する歴史的市街地=道路が碁盤の目状になっている場所は、ひときわマンション価格が高い場所とされている。
その価格水準は、東京・大阪の中心エリアと変わらない、と思っている人が多いのではないか。
確かに、そんな時期もあった。
京都市内でマンション価格が上がりはじめたのは、今から15年ほど前の2007年。京都市の「新景観政策」によって建設できる建物の高さ制限が強化され、背の高いマンションを建設しにくくなったことがきっかけだ。
それ以降、京都の中心部では新築分譲価格が上がった。高さ制限により、ひとつの土地に建設できるマンションの戸数がそれまでより少なくなった。その結果、1戸あたりの分譲価格が割高になったわけだ。
少なくとも、1.2倍、物件によっては1.5倍となり、その価格ではとても売れないだろう、と考えられた。ところが、値上がりしても、売れ行きは落ちず、むしろ人気は上がっていった。
なぜ、そんなことが起きたのか。
当時、京都で現地取材をした私は「東京、大阪の富裕層がセカンドハウスとして京都のマンションを買うケースが多く、彼らは高額化した物件を平然と購入する」事実をつかんだ。
地元の人が「高くなった」と驚く物件も、東京、大阪の価格水準を見慣れた人たちは、そんなに高いとは思わない。だから、普通に購入してしまうわけだ。
以後、「京都のマンションは、セカンドハウス需要で価格が上昇した」という事実は広く知られるようになり、「京都の新築マンション価格は東京・大阪の中心部と変わらない」と信じ込まれるようになった。
2016年には、約287平米で7億4900万円という住戸が販売され、あっという間に売れたこともある。
まさに、東京、大阪の中心地並みである。
ところが、今、京都のマンションを取材すると、意外な事実がわかった。それなら、中国人をはじめとした外国人が盛んに購入するのも無理はない、と思える事実が……。
京都中心地の新築マンション3LDKの価格は
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