マネジメントするときに意識すべき「ストレスの3要素」とは? 組織マネジャーが理解すべき用語解説
組織マネジャーは、組織目標を達成させることが仕事である。そのためにはメンバーをまとめることが重要だ。しかし、それがなかなかできないマネジャーがいる。
「スキルが足りないせいだ」
「最近の若い子は何を考えているかわからない。そこが問題だ」
いろいろと「できない理由」を口にするマネジャーがいる。だが、原因のほとんどは「対人ストレスの強度」が低いからである。
マネジャーのストレス強度が低いと、なかなかうまくいかない。メンバーの顔色をうかがい、強く言えない。対話しようとも働きかけない。だから仕組みに頼ろうとする。メンバーとぶつかることを恐れるのである。
では、そもそもストレス強度とは何か?
ストレス強度とは、ストレスの要因に対してどれだけ耐えられるかという指標だ。
ストレス反応=ストレス強度×ストレス要因
この「ストレスの3要素」は必ず覚えよう。
・ストレス反応 → ストレスを受けたときの生理的反応(身体的反応)
・ストレス強度 → ストレスに耐えられる強さ
・ストレス要因 → ストレスを生じさせる外部からの刺激(ストレッサーとも)
ストレス強度が低い人は、ストレス反応が出やすく、会話をする前に不安や恐怖を感じることが多い。たとえば、誰かに話しかけようとする前に、みぞおちが痛くなったり、胸が苦しくなったりする。
相手がどんなに親しくても、話す内容によってはストレスがかかるものだ。もちろん初対面の人や、権威性のある人に話すときも、多少なりとも負荷がかかる。
ストレス強度を上げるためには、自分の強度よりも少し負荷の高いストレス要因に対処していくことだ。これにより、徐々にストレス強度が上がっていく。
だから対人ストレスをアップには練習が不可欠だ。
緊張するシチュエーションを積極的に経験し、徐々に慣れていくこと。そうすることで、ストレス強度は上がっていく。
私も、講演やプレゼンテーションが慣れない時代はいつも足を震わせていたが、練習を重ね、場数を踏むことでストレス強度が上がり、次第に緊張感が薄れていった。
<参考記事>
<参考図解>