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上司をさらに怒らせる!謝罪のNGワード5選 「怒られるとやる気なくします」他

横山信弘経営コラムニスト
そんなに怒ることですか?(写真:アフロ)

「すみません」と謝って、さらに怒られた経験はないだろうか。謝罪は難しい。とくに上司に対しては緊張するため、つい失言してしまうことがある。

そこで今回は、上司に謝罪するときに絶対に使ってはいけない言葉を5つ紹介する。これらの言葉を使うと、上司の怒りに油を注ぐ結果になりかねない。若手社員やこれから社会に出る学生の方々には、ぜひ最後まで読んでもらいたい。

(1)「最初からわかってました」

上司:「なぜこんな手順でやったんだ。研修で習ったことと違うだろう?」

部下:「すみません。実は最初からわかってたんですけど……」

これを聞いた上司は、さらに怒りが増すだろう。なぜなら問題を認識していながら自分勝手なやり方を変えず、怒られるまで放置していたことを自白しているからだ。上司からすれば「わかっていたなら、なぜ勝手な判断をしたんだ」と言いたくなるのは当然だ。

このようなフレーズは、自分の判断力のなさを露呈するだけでなく「問題を軽視していた」という印象も与えてしまう。

(2)「〇〇さんに言われたので……」

上司:「こんな重要な判断を勝手にしたのか!」

部下:「申し訳ありません。〇〇さんに言われたので……」

ついついこう言い返してしまうことは、誰にでもあるだろう。

しかしこれは責任転嫁だ。自分の判断ミスを他人のせいにしているように聞こえる。たとえ本当に誰かに言われたとしても、最終的な判断をしたのは自分だ。このフレーズは、自分で考える能力がないという印象を与えてしまう。

(3)「私も驚いています」

上司:「なぜこんな大きなミスを見逃したんだ?」

部下:「はい。実は、私も驚いています」

まるで他人事のように、自分のミスを客観視している。そのせいで問題の重大さを理解していないように聞こえるのだ。「驚いています」という言葉は、文字通り他人事のように聞こえ、問題を軽視しているという印象を与えてしまう。

(4)「怒られるとやる気なくします」

上司:「もういい加減、こんなミスを繰り返すのはやめてくれよ」

部下:「すみません。でも、怒られるとやる気なくします」

気持ちは、分からないでもない。しかし1回ならともかく、何度も繰り返しているなら、もっと謙虚になるべきだろう。

上司の指導を拒否し、自分の感情を優先すべきではない。プロフェッショナルとして、真摯に改善する姿勢が求められる。このようなフレーズは、仕事に対する姿勢が甘いという印象を与えてしまう。

(5)「そんなに怒ることですか?」

上司:「どうして期限を守らないんだ。何度も言ってるだろう」

部下:「分かってますって、そんなに怒ることですか?」

これは上司の感情を否定する言葉だ。問題の重大さを理解していないだけでなく、上司の判断力も疑っているように聞こえる。このようなフレーズは、上司とは信頼関係を築かなくてもいいと判断しているように思える。

■適切な謝罪は成功へのチャンス

こういったNGワードを使い続けると、上司との関係は悪化の一途をたどるだろう。信頼関係が崩れ、仕事を任せてもらえなくなる可能性もある。自分が期待するような成長もできないだけでなく、評価や昇進・昇給にも影響するかもしれない。

周りの同僚からも「扱いにくい人」というレッテルを貼られることも大きな問題だ。チームワークを重視する日本の職場では、このようなレッテルを貼られると、なかなか挽回できなくなる。

「働きやすさ」を手に入れるためには、日頃の言動を改めることから始めよう。会社や上司に対して求めるだけでなく。

上司に謝罪するときは、まず落ち着くことが重要だ。そして問題の本質を理解し、自分の責任を認めること。改善策を考え、再発防止に努める姿勢を示すことも大切だ。

もちろん本当に謝罪すべきかどうかの判断も重要だ。何でもかんでも謝罪すればいい、というものではない。NGワードを避けつつ、誠実に対応することで、信頼される社会人になれるだろう。謝罪は、自分を成長させるチャンスでもあるのだから。

経営コラムニスト

企業の現場に入り、目標を「絶対達成」させるコンサルタント。最低でも目標を達成させる「予材管理」の理論を体系的に整理し、仕組みを構築した考案者として知られる。12年間で1000回以上の関連セミナーや講演、書籍やコラムを通じ「予材管理」の普及に力を注いできた。NTTドコモ、ソフトバンク、サントリーなどの大企業から中小企業にいたるまで、200社以上を支援した実績を持つ。最大のメディアは「メルマガ草創花伝」。4万人超の企業経営者、管理者が購読する。「絶対達成マインドのつくり方」「絶対達成バイブル」など「絶対達成」シリーズの著者であり、著書の多くは、中国、韓国、台湾で翻訳版が発売されている。

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