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「8種類の愛」のうちビジネスで成功する「愛」とはどれか?検証する

横山信弘経営コラムニスト
(提供:イメージマート)

■ビジネスで「愛」は必要なのか?

「やはり愛が必要ですね」

今でもよく覚えている。テレビに何度も出演しているカリスマコンサルタントに、こう言われたことを。

「お客様を思いやる気持ち。愛です。愛が絶対に必要です」

ビジネスで成功するにはどうしたらいいのか。インタビューしている最中、その秘訣として「愛」という言葉が飛び出した。

私はめったに「愛」という言葉を使わない。照れくさいからだ。言葉の意味を深く理解して使った経験が乏しいからかもしれない。

ビジネスで「愛」を使う場合は、何を対象としているのだろうか。

お客様に対する愛情もあるだろう。会社や商品に対する愛もあるはずだ。上司や同僚に対する愛もあるし、家族愛が原動力になって仕事に打込む人も多いはず。

「愛」と聞くと、恋愛の延長線上の表現として受け止めてしまうことが多い。しかし愛という言葉は極めて多義的だ。対象によっても違うし、その表現やレベル感によっても変わってくる。

そう考えると、たしかにビジネスをしていくうえで「愛」は切っても切れない存在だ。そして「愛」を正しく理解することで、ビジネス的に成功することは間違いないと思える。

そこで今回は、古代ギリシャで使われていた以下8種類の「愛」を取り上げ、

・エロス

・フィリア

・ルダス

・アガペー

・プラグマ

・フィラウティア

・ストルゲー

・マニア

どのようなシチュエーションで、どんな愛のカタチをどう活かすことで、ビジネス的に成功できるのか、考えていきたい。

・社員を家族のように慕うとはどういうことか?

・お客様を思う気持ちとはどんなものか?

・プラトンが論じた愛とは何か? 

とくに、なぜか組織がうまくいかない。できる営業とできない営業の差が激しい。それは一体なぜなのか? 

その理由を探りたい方は、ぜひ最後まで読んでもらえたらと思う。自分は――そして自分が所属している組織は、どのような種類の愛で満ちているのか。客観的に分析できるようになるだろう。

■そもそも「愛」とは何か? 8種類に分解する

『愛の反対は憎しみではない。無関心だ』

これは今も語り継がれるマザー・テレサの名言だ。苦しんでいる人に関心を寄せず、傍観者でいることは愛の対極にいると断じた。

それでは、関心を寄せることが愛情表現なのか。

古代ギリシャ人が認識していた愛のカタチは8種類あるという。それが以下のとおり。

・エロス

・フィリア

・ルダス

・アガペー

・プラグマ

・フィラウティア

・ストルゲー

・マニア

聞いたことがあるのは、エロス、アガペー、マニアぐらいだろうか。具体的に意味を調べてみる。

・エロス

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経営コラムニスト

企業の現場に入り、目標を「絶対達成」させるコンサルタント。最低でも目標を達成させる「予材管理」の理論を体系的に整理し、仕組みを構築した考案者として知られる。12年間で1000回以上の関連セミナーや講演、書籍やコラムを通じ「予材管理」の普及に力を注いできた。NTTドコモ、ソフトバンク、サントリーなどの大企業から中小企業にいたるまで、200社以上を支援した実績を持つ。最大のメディアは「メルマガ草創花伝」。4万人超の企業経営者、管理者が購読する。「絶対達成マインドのつくり方」「絶対達成バイブル」など「絶対達成」シリーズの著者であり、著書の多くは、中国、韓国、台湾で翻訳版が発売されている。

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