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ドジャースとのマイナーリーグ契約を打ち切った投手とジャイアンツに解雇された野手の新球団が決まる

宇根夏樹ベースボール・ライター
J.D.デービス Sep 8, 2023(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 数日前、ジャスティン・ウィルソンは、ロサンゼルス・ドジャースと交わしていたマイナーリーグ契約をオプト・アウトし、FAになった。それについては、こちらで書いた。

「昨年はメジャーリーグで投げていない36歳が、ドジャースとのマイナーリーグ契約を打ち切ってFAになる」

 早くも、ウィルソンは、新たな契約を手にしたようだ。MLBトレード・ルーマーズのスティーブ・アダムスによると、ウィルソンとシンシナティ・レッズは、1年150万ドルに最高100万ドルのインセンティブ(出来高)がつくメジャーリーグ契約で合意に達したという。

 レッズでは、ウィルソンと同じ左のリリーバー3人のうち、サム・モールアレックス・ヤングが、いずれも開幕に間に合いそうにない。あとは、ブレント・スーターしか残っていなかった。

 ウィルソンは、2021年の夏にニューヨーク・ヤンキースからレッズへ移り、翌年のシーズン序盤に右肘を痛めてトミー・ジョン手術を受けるまで、計26登板で19.2イニングを投げ、防御率2.75を記録した。

 一方、数日前、こちらはサンフランシスコ・ジャイアンツに解雇されたJ.D.デービスは、オークランド・アスレティックスに入団するらしい。ジ・アスレティックのケン・ローゼンタールが、1年250万ドルに最高100万ドルのインセンティブがつく契約で合意、と報じている。

 それまでの経緯については、こちらで書いた。

「今月初旬まで開幕スタメンが有力だった三塁手が解雇へ。調停で確定の年俸も約6分の1しかもらえず」

 アスレティックスは、三塁手が決まっておらず、候補も少なかった。

 アレドミス・ディアスは、股関節に続いてふくらはぎも痛め、出遅れることは間違いない。今春、11試合で打率.406と4本塁打のミゲル・アンドゥーハーは、昨年、メジャーリーグでもマイナーリーグでも、外野両翼と一塁しか守っていない。今春も同様だ。

 ダレル・ハーネイスは、メジャーデビュー前だ。エイブラハム・トロは、過去5シーズンともメジャーリーグでプレーしているとはいえ、昨年の出場は9試合だけ。ミルウォーキー・ブルワーズ傘下のAAAで96試合に出場した。2人とも、昨年はマイナーリーグで出塁率.370以上を記録したものの、ホームランは一桁にとどまった。トロは、メジャーリーグで打った2本を合わせると10本だが、デービスは、メジャーリーグで144試合に出場し、出塁率こそ.325ながら、18本のホームランを打った。

 デービスにとっては、ジャイアンツもアスレティックスも、故郷からそう離れていない。北カリフォルニアで生まれ育った。ちなみに、デービスをジャイアンツから追い出す格好となったマット・チャップマンは、2017年から2021年までアスレティックスで三塁を守り、ゴールドグラブを3度――その後のトロント・ブルージェイズ時代を含めると4度――受賞している。

 ドジャースとレッズは、5月16日~19日と24日~26日に計7試合を行う。ジャイアンツとアスレティックスは、7月30日~31日と8月17日~18日に計4試合だ。もっとも、デービスは、それまでに移籍しているかもしれない。アスレティックスは、夏のトレード市場で売りに出す選手を手に入れた、という見方もできる。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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