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レッドソックスが24歳のエース候補と6年5500万ドルの延長契約。調停前の投手では史上2番目の総額

宇根夏樹ベースボール・ライター
ブライアン・ベイオ(ボストン・レッドソックス)Sep 4, 2023(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 3月7日、ボストン・レッドソックスは、ブライアン・ベイオと6年間の延長契約を交わしたことを発表した。2024年から2029年まで。2030年は球団オプションとなっている。

 ESPNのカイリー・マクダニエルやMassLive.comのクリス・コッティーロによると、契約は6年5500万ドル。契約金が100万ドル、2024年が年俸100万ドル、2025年が年俸250万ドル、2026年が年俸600万ドル、2027年が年俸850万ドル、2028年が年俸1600万ドル、2029年が年俸1900万ドルで、2030年の球団オプションは2100万ドル(解約金100万ドル)だという。

 6年5500万ドルの総額は、年俸調停の申請権を手にする前の投手が得た契約のなかでは、スペンサー・ストライダー(アトランタ・ブレーブス)の6年7500万ドル(2023~28年)に次ぐ。こちらの契約にも、2029年の球団オプションがついている。

 現在、ベイオは24歳だ。5月半ばに25歳の誕生日を迎える。メジャーリーグ1年目の2022年は57.1イニングで防御率4.71、2023年は157.0イニングで防御率4.24を記録した。95マイル前後のシンカーを軸に、多くのゴロを打たせる。

 昨オフと今オフは、同じドミニカンであるペドロ・マルティネスの指導を受けた。ペドロは、1998~2004年にレッドソックスで投げ、この7シーズンに4度、最優秀防御率のタイトルを獲得した。ちなみに、モントリオール・エクスポズ時代の1997年も、リーグ1位の防御率を記録している。

 ベイオは、2028年のオフにFAとなるはずだった。レッドソックスは、ベイオを保有できる期間を2シーズン――2029年と球団オプションの2030年――伸ばした。

 もっとも、今年のローテーションに関しては、人数が増えたわけではない。今オフに加入したルーカス・ジオリトは、右肘を痛めて出遅れるだけでなく、シーズン全休の可能性もある。それについては、こちらで書いた。

「2年3850万ドルでレッドソックス入団の投手に全休の可能性が浮上。FA市場に残る投手を手に入れる!?」

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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