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今月の6安打はすべてホームラン。単打と二塁打と三塁打はなし。シーズン13本塁打は両リーグ・トップ

宇根夏樹ベースボール・ライター
カイル・タッカー(ヒューストン・アストロズ)May 10, 2024(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 5月12日、カイル・タッカー(ヒューストン・アストロズ)は、シーズン13本目のホームランを打ち、本塁打ランキングの両リーグ単独トップに立った。

 先月下旬から、タッカーは、ホームランを量産している。開幕から4月25日までの出場26試合で5本塁打も、決して少ない本数ではないが、4月27日以降は、出場13試合で8本塁打だ。

 また、今月の6安打は、すべてホームラン。他の安打は、シングル・ヒットが0本、二塁打が0本、三塁打も0本だ。出場10試合で34打数6安打なので、打率は.176に過ぎない。一方、ISOは.529だ。

 3・4月の出場29試合は、シングル・ヒットが19本、ホームランと二塁打が各7本、三塁打は0本。打率は.300(110打数33安打)、ISOは.255だった。

 ISOの計算式は「長打率-打率」。例えば、すべてシングル・ヒットで10打数10安打なら、「塁打÷打数」の長打率は、長打が0本にもかかわらず、10塁打÷10打数=1.000となる。それに対し、この場合のISOは、長打率1.000-打率1.000=.000だ。

 ちなみに、出塁率とOPSは、3・4月が.412と.967、5月はここまで.349と1.055だ。

 タッカーは、今シーズンがメジャーリーグ7年目。過去3シーズンは、それぞれ、30本塁打、30本塁打、29本塁打を記録した。3シーズン続けて30本塁打ちょうど、というトリビアを作りかけた。その前の3シーズンは、計13本塁打だ。

 月間本塁打は、8本が最も多い。2021年9・10月、2022年9・10月、2023年8月がそうだ。なお、3月と4月、9月と10月は、合わせて「1ヵ月」としている。

 これを書いている時点で、タッカーに次ぐ12本塁打は、ガナー・ヘンダーソン(ボルティモア・オリオールズ)とマーセル・オズーナ(アトランタ・ブレーブス)の2人だ。アストロズと同じく、オリオールズも、5月12日の試合を終えている。ヘンダーソンは、4打数0安打だった。ブレーブスの試合は、まだ始まっていない。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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