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MLBで満票MVP2度は大谷翔平が初めて。日本プロ野球で満票2度は何人!? 7年前の大谷はほぼ満票

宇根夏樹ベースボール・ライター
大谷翔平 Aug 12, 2023(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 ア・リーグのMVPは大谷翔平(現FA/前ロサンゼルス・エンジェルス)、ナ・リーグはロナルド・アクーニャJr.(アトランタ・ブレーブス)が受賞した。2人とも、30人の記者全員から1位票を得た。ちなみに、アクーニャJr.を1位とした30人は、全員がムーキー・ベッツ(ロサンゼルス・ドジャース)を2位に挙げた。

 満場一致のMVPは、延べ20人目と21人目だ。大谷は、2021年に続く2度目の満票。大谷の他に、満票が2度以上の選手はいない。

 満票MVPのリストは、こちらに記載した。そのなかには、マイク・トラウト(エンジェルス)もいる。

「大谷翔平の満票MVP2度は史上初だが、過去にはそれに近い「満票」と「あと1票で満票」の選手がいた」

 一方、日本プロ野球の満票MVPは、延べ9人。その顔ぶれは、以下のとおり。

1954年/セ 杉下茂(中日ドラゴンズ)

1959年/パ 杉浦忠(南海ホークス)

1961年/セ 長嶋茂雄(読売ジャイアンツ)

1965年/パ 野村克也(南海ホークス)

1971年/セ 長嶋茂雄(読売ジャイアンツ)

1973年/セ 王貞治(読売ジャイアンツ)

1977年/セ 王貞治(読売ジャイアンツ)

2013年/パ 田中将大(東北楽天ゴールデンイーグルス)

2022年/セ 村上宗隆(東京ヤクルト・スワローズ)

 長嶋茂雄王貞治は、それぞれ2度、満票でMVPに選ばれている。満票以外も含めると、長嶋のMVPは、1961年が1度目、1971年は5度目。あとの3度は、1963年、1966年、1968年だ。王は、1964~65年、1967年、1969~70年、1973~74年、1976~77年の受賞9度中、6度目と9度目が満票だ。

 2016年の大谷は、満票に近かった。有効投票254(総数255)のうち、大谷の1位が254票。あとの1票は、チームメイトの宮西尚生(北海道日本ハム・ファイターズ)を1位としていた。

 また、過去2年は、どちらのリーグのMVPも、90%以上の1位票を得ている。2021年は、村上が93.8%(287/306)、山本由伸(オリックス・バファローズ)は99.0%(283/286)。2022年は、村上が満票(299/299)、山本は95.5%(255/267)だ。

 今年のMVPは、11月28日に発表される。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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