Yahoo!ニュース

大谷翔平を上回るペースでホームランを打った選手は何人いたのか。大谷は11.3打数に1本塁打

宇根夏樹ベースボール・ライター
大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)Aug 23, 2023(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 今シーズン、大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)が記録した44本塁打は、両リーグで4番目に多く、ア・リーグでは最多だった。ナ・リーグのトップ3は、54本塁打のマット・オルソン(アトランタ・ブレーブス)、47本塁打のカイル・シュワーバー(フィラデルフィア・フィリーズ)、46本塁打のピート・アロンゾ(ニューヨーク・メッツ)だ。両リーグ5位には、41本塁打のロナルド・アクーニャJr.(ブレーブス)が位置した。

 一方、ホームラン1本当たりの打数が少ない順に、20本塁打以上の102人を並べると、本数と同じトップ5にはならない。こちらは、9.9打数/本のアーロン・ジャッジ(ニューヨーク・ヤンキース)、11.3打数/本のオルソン、11.3打数/本の大谷、11.7打数/本のパトリック・ウィズダム(シカゴ・カブス)、12.3打数/本のアロンゾだ。

 本数とペース(打数/本)のどちらも大谷を上回ったのは、オルソンだけ、ということになる。オルソンと大谷は、打数/本の2位タイではなく、僅差の2位と3位。それぞれの打数は、オルソンが11.259…、大谷は11.295…だ。

 102人中、ホームラン1本当たりの打数が15.0未満の選手は、以下のとおり。

筆者作成
筆者作成

 本数が5番目に多かったアクーニャJr.は、26位の15.7打数/本だ。ちなみに、エンジェルスで大谷とともにプレーしたブランドン・ドゥルーリーは、45位の18.7打数/本(26本塁打)。ハンター・レンフローは、89位の24.9打数/本(20本塁打)だ。エンジェルスで19本塁打とシンシナティ・レッズで1本塁打を記録したレンフローは、シーズン終了前にレッズから解雇された。

 また、鈴木誠也(カブス)は、93位の25.8打数/本(20本塁打)だ。前半と後半に分けると、7本塁打と13本塁打、37.0打数/本と19.7打数/本となる。

 なお、スタットキャストによると、大谷のホームランの推定飛距離は平均421.7フィート。20本塁打以上の選手では、トップだ。アクーニャJr.の平均419.9フィートを凌ぐ。ホームランの平均初速は、ジャンカルロ・スタントン(ヤンキース)の110.6マイルが102人のなかで最も速く、大谷の109.1マイルは、スタントンに次いだ。

 日本プロ野球の選手が記録したホームランのペースについては、こちらで書いた。

「パ・リーグで本塁打王を分け合った3人のうち、最もハイペースでホームランを打ったのは誰!?」

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

宇根夏樹の最近の記事