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今永昇太は防御率1点台をキープ。さらに防御率が低い投手は2人だけ

宇根夏樹ベースボール・ライター
今永昇太(シカゴ・カブス)Jun 15, 2024(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 6月15日、今永昇太(シカゴ・カブス)は、セントルイス・カーディナルスを相手に7イニングを投げ、1点に抑えた。6三振を奪い、被安打が4本と与死球が1、与四球はなかった。

 唯一の失点は、4回表だ。先頭打者のアレック・バールソンに二塁打を打たれ、そこから1死三塁となった後、ノーラン・アレナードの外野フライでバールソンが生還した。

 今永が打たれた長打は、この1本きり。また、アレナードの打球は、そう深くなかった。センターのピート・クロウ-アームストロングが、捕球の際、ライトの鈴木誠也とぶつからなければ、バールソンをホームで刺すことができていたかもしれない。バールソンは、どちらかと言えば、走るのが遅い選手だ。

 今永の防御率は、登板前の1.96から1.89まで下がった。イニングは、69.0から76.0に増え、カブスの試合数――6月15日は71試合目――を上回った。

 現時点の防御率ランキングにおいて、今永は、3位に位置している。上にいるのは、防御率1.69のレイナルド・ロペス(アトランタ・ブレーブス)と防御率1.77のレンジャー・スアレス(フィラデルフィア・フィリーズ)。ア・リーグ防御率1位のルイス・ヒール(ニューヨーク・ヤンキース)は、防御率2.03を記録している。

 ロペスは、今シーズンが先発再転向の1年目(「エンジェルスなど3チームで68登板のリリーバーは、3年3000万ドルの契約を得て先発再転向も」)。今永と同じく左腕のスアレスは、ただいまブレイク中、といったところだ。2021年の夏からローテーションに加わり、2022年は155.1イニングで防御率3.65、2023年は125.0イニングで防御率4.18だった。

 なお、6月15日の試合は、今永と交代したタイソン・ミラーが2イニングを無失点で終わらせた。カブスは5対1で勝ち、今永は7勝目を手にした。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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