二塁打を打ち、味方のダグアウトに向かって指を立てる。「ファ××ク・ユー!」という意味ではなく…
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10月3日、ニック・カステヤノス(フィラデルフィア・フィリーズ)は、4回裏、無死一塁の場面で、ファウル・ライン際のライト前方に落ちるヒットを打つと、一塁で止まることなく、ヘッド・スライディングで二塁に達した。立ち上がったカステヤノスは、塁上から味方のダグアウトに向け、右手の指を立てた。
この時点で、フィリーズはリードしていたが、スコアは1対0だった。なかなか得点できないチームメイトに怒り、中指を立てたようにも見えた。
ESPNは、この指にぼかしを入れている。
けれども、そうではない。この記事のタイトルの下の写真からわかるように、カステヤノスが立てたのは、中指ではなく薬指だ。
指を間違えたのでもない。試合後のフィールドで、NBCスポーツ・フィラデルフィアのリポーターに薬指を立てた意味を訊かれ、カステヤノスは、こう答えた。
「もちろん、薬指さ。チームメイトに中指を立てるわけがないだろ? 愛してるんだから」
カステヤノスが薬指を立てたのは、言ってみれば、この指にワールドチャンピオン・リングをはめようぜ、という意味だ。
過去に3度、カステヤノスはポストシーズンに出場している。デトロイト・タイガース時代の2014年とシンシナティ・レッズ時代の2020年に、フィリーズ1年目の昨年がそうだ。けれども、ワールドシリーズ優勝は一度もない。初めてワールドシリーズでプレーした昨年は、24打数3安打に終わり、フィリーズは2勝4敗でヒューストン・アストロズに敗れた。
カステヤノスが薬指を立てた直後、フィリーズは連打で2得点を挙げ、3対0とリードを広げた。その後、1点を返されたものの、8回裏にカステヤノスの二塁打で1点を追加し、4対1でワイルドカード・シリーズ第1戦に勝利を収めた。
カステヤノスとチームメイトがワールドチャンピオン・リングをはめるには、あと12勝が必要だ。
なお、この試合の最終回には、こんなこともあった。