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今月前半のホームランが最も多いのはジャッジではなく…

宇根夏樹ベースボール・ライター
アンソニー・サンタンダー(ボルティモア・オリオールズ)Jun 15, 2024(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 今シーズン、アーロン・ジャッジ(ニューヨーク・ヤンキース)は、25本のホームランを打ち、ア・リーグで2番目に多いガナー・ヘンダーソン(ボルティモア・オリオールズ)に4本の差をつけている。ナ・リーグの最多は、20本塁打のマーセル・オズーナ(アトランタ・ブレーブス)だ。20本塁打に到達している選手は、この3人しかいない。

 ジャッジの月間本塁打は、3・4月が6本、5月が14本、6月は15日を終えた時点で5本だ。今月の後半も前半と同じペースなら、2ヵ月続けて月間二桁となる。なお、3月と4月、9月と10月は、合わせて1ヵ月としている。

 今シーズン、月間二桁本塁打の選手は、ジャッジの他に4人いる。3・4月は、マイク・トラウト(ロサンゼルス・エンジェルス)とヘンダーソンが10本塁打ずつ。5月は、カイル・タッカー(ヒューストン・アストロズ)、ホゼ・ラミレス(クリーブランド・ガーディアンズ)、コリー・シーガー(テキサス・レンジャーズ)の3人が、それぞれ、11本のホームランを打った。

 ナ・リーグでは、まだ誰も、月間二桁本塁打を記録していない。3・4月の最多は、オズーナの9本塁打。5月は、7本塁打の3人、オズーナ、大谷翔平(ロサンゼルス・ドジャース)、ブライス・ハーパー(フィラデルフィア・フィリーズ)が最も多かった。

 今月は、1日~15日の前半に5本塁打以上が、両リーグ合わせて11人。ア・リーグが7人、ナ・リーグは4人だ。ジャッジ以外の10人中、6人はジャッジと同じく5本塁打だが、あとの4人の本数はジャッジより多い。アンソニー・サンタンダー(オリオールズ)が8本塁打、ポール・デヨング(シカゴ・ホワイトソックス)、ジェイマー・キャンデラリオ(シンシナティ・レッズ)、エリオット・ラモス(サンフランシスコ・ジャイアンツ)の3人は6本塁打ずつだ。

筆者作成
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 今月前半に6本塁打以上の4人中2人は、これまでに30本塁打以上のシーズンがある。サンタンダーは、2022年に33本塁打。昨シーズンも、30本塁打まであと2本だった。デヨングは、2019年に30本塁打を記録した。

 キャンデラリオは、昨シーズンの22本塁打が最も多い。2021年の42二塁打は、ア・リーグでも両リーグでも、1位タイに位置した。

エリオット・ラモス(サンフランシスコ・ジャイアンツ)Jun 15, 2024
エリオット・ラモス(サンフランシスコ・ジャイアンツ)Jun 15, 2024写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ

 ラモスは、2017年のドラフト全体19位。今シーズンは、メジャーリーグ3年目だ。2022~23年は、34試合で1本塁打。今シーズンは、AAAの30試合で8本塁打と、メジャーリーグの34試合で8本塁打を記録している。先月上旬、ホルヘ・ソレーアの故障者リスト入りに伴って昇格し、その機会をここまでは生かしている。8本塁打に加え、二塁打も7本。打率と出塁率は.325と.407だ。ソレーアは、先月中旬に復帰した。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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