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デビューから引退まで1チームで投げて200勝以上はウェインライトが13人目。日本プロ野球も同じ人数

宇根夏樹ベースボール・ライター
W.コントレラス(手前)とA.ウェインライト Sep 18, 2023(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 9月18日、アダム・ウェインライト(セントルイス・カーディナルス)は、7イニングを投げ、得点を許さなかった。カーディナルスの得点は、4回裏にウィルソン・コントレラスが打ったホームランによる1点しかなかったが、残る2イニングをジョン・キングライアン・ヘルズリーが無失点で終わらせ、ウェインライトは通算200勝に到達した。

 その前の199勝目については、こちらで書いた。

「今年限りで引退のベテランが199勝目を挙げる。200勝到達のチャンスはあと3登板」

 ウェインライトは、2000年のドラフトで、アトランタ・ブレーブスから全体29位指名を受けた。2003年のオフにブレーブスからカーディナルスへ移り、2005年9月にメジャーデビュー。以来、一度も移籍することなく投げてきた。そして、今シーズンを最後にユニフォームを脱ぐ。

 200勝以上は100人以上が記録しているが、デビューから引退まで1チームで投げた投手は、そう多くない。ウェインライトが13人目となる。なお、209勝のクレイトン・カーショウ(ロサンゼルス・ドジャース)は、ここまでドジャース一筋だが、来シーズン以降も投げるかもしれず、今オフに移籍する可能性もゼロではないので、この人数には含めていない。

筆者作成
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 一方、この人数は、日本プロ野球も13人だ。もっとも、日本プロ野球で200勝以上は24人。デビューから引退まで1チームで投げた投手は、そのうちの半数を超える。

筆者作成
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 なお、メジャーリーグで200勝に最も近い現役投手は、144勝のジョニー・クエイト(マイアミ・マーリンズ)だ。143勝のゲリット・コール(ニューヨーク・ヤンキース)が、それに次ぐ。2人とも、すでに3チーム以上で投げている。

 日本プロ野球では、石川雅規(東京ヤクルト・スワローズ)が185勝を挙げている。こちらは、一度も移籍していない。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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