強打の捕手は人気者!? 今シーズンの在籍は早くも3球団目
5月29日、サンディエゴ・パドレスは、ニューヨーク・メッツからゲリー・サンチェスを手に入れた。4日前、サンチェスは、メッツにDFAとされた。ウェーバー公示中のサンチェスに対し、パドレスが獲得の名乗りを上げた。
今シーズンに入ってから、サンチェスが在籍するのは、パドレスが3球団目だ。メッツの前には、メジャーリーグには昇格していないものの、サンフランシスコ・ジャイアンツにいた。
昨オフにミネソタ・ツインズからFAになった後の動き(とそれまでの実績)については、こちらで書いてきた。
◆「シーズン30本塁打以上が2度ある、30歳の捕手が売れ残り中。DHとしての需要もないのか」
◆「この強打の捕手をエンジェルスは手に入れるのか。オホッピーを欠き、スタッシの復帰時期は不明」
◆「この捕手のエンジェルス入団が現実味を帯びてきた!? 捕手2人の一方が首に張りを訴え…」
◆「強打の捕手はエンジェルスではなくメッツと契約。同じ日、エンジェルスの捕手は故障者リスト入り」
◆「強打の捕手がシーズン初出場へ。クラーケンがビッグ・アップルに戻ってくる」
◆「3試合に出場しただけで「強打の捕手」がDFAとされる。ルーキーの「覚醒」が判断材料となった!?」
簡単に言うと、捕手であるサンチェスのセールス・ポイントは、2つの「30」だろう。2017年と2019年に30本塁打以上を記録していて、現在の年齢は30歳だ。
パドレスは、オースティン・ノラとルイス・カンプサノの捕手2人を擁し、開幕を迎えた。現在は、ノラとブレット・サリバンの2人だ。
カンプサノは、先月中旬にブルペンで投球を受けていて、左手の親指を痛めた。手術を受け、復帰はオールスター・ブレイク前後の見込みだ。
ここまで、ノラは打率.131と出塁率.252、サリバンは打率.170と出塁率.184。ホームランは1本ずつしかなく、OPSはどちらも.500に満たない。
なお、パドレスは、今月20日にケビン・プラウェッキーとマイナーリーグ契約を交わしている。こちらは、32歳の捕手だ。今年の在籍球団は、開幕前のピッツバーグ・パイレーツを含めると、サンチェスと同じく3球団目。今月半ばまでは、ワシントン・ナショナルズにいた。3度ともマイナーリーグ契約を交わし、最初の2度は、プラウェッキーが契約についていたオプト・アウトの権利を行使した――契約を打ち切った――ようだ。
パドレスからすると、打てる捕手ではないプラウェッキーは、ノラとサリバンの一方が故障した場合の「保険」だったということだろうか。
サンチェスは、DHとして起用されることもあるかもしれない。マット・カーペンターとネルソン・クルーズは、合わせて7本塁打。2人とも、出塁率は.310に届かず、OPSは.700未満だ。